野副・富士通元社長の地位保全請求却下


 富士通株式会社は14日、元・社長の野副州旦氏が横浜地方裁判所(横浜地裁)に申し立てた地位保全の仮処分申請について、横浜地方裁判所川崎支部がこの請求を却下する決定を下したことを明らかにした。

 この申請は、野副氏が5月12日、富士通の代表取締役および取締役としての地位保全を求めたもの。富士通によれば、「辞任の意思表示が錯誤により無効であるか、もしくは詐欺により取り消された」とする野副氏の主張を、裁判所はいずれも退けたという。

 さらに、「野副氏は、富士通の社長として風評の芳しくないファンド関係者と個人的にでも親しく付き合ったことが不用意であり、富士通を傷つけたことにもつながり、会社のためにやむを得ないと判断し、辞任勧告を受け入れたものと認めるのが相当」と認定したとのこと。

 富士通ではこれに関して、「当社のかねてからの主張が裁判所によって全面的に認められたもの」とコメントしている。

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