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国内のBDAテクノロジー/サービス市場は今後も高成長、エンジニアやソフト開発者に対するニーズが拡大~IDC Japan予測

 IDC Japan 株式会社は30日、国内BDA(Big Data and Analytics)テクノロジー/サービス市場に関して、2016年の分析結果と2021年までの予測を発表した。

 それによると、2016年の同市場は、前年比8.0%増の8860億6100万円。BDAテクノロジーの活用が、以前から存在するBI(ビジネスインテリジェンス)やBA(ビジネスアナリティクス)を通じた、データを活用した人に対するインサイトの提示という役割から、データ駆動型のアプリケーション基盤によるビジネスプロセスの自動化へ役割を広げているという。またIDC Japanは、IoTやコグニティブ/AIシステムへの取り組みの広がりが、この傾向をさらに拡大すると予測している。

 市場は今後も継続して成長する見込みで、2021年までは年間平均成長率(CAGR)10.8%で推移し、2021年の市場規模は1兆4818億8400万円に達するとのこと。

 IDC Japanでは、BDAテクノロジー/サービス市場をインフラストラクチャ、ソフトウェア、サービスの3つの市場セグメントに分類しているが、同期間の市場の成長をけん引するのはBDAサービス市場で、3つのセグメント市場のうち最も高い14.0%のCAGRが予測されている。

 また同社は、エンジニアやソフトウェア開発者に対するニーズが拡大していくと予測した。これは、企業のBDAテクノロジーの活用シーンが、従来のIT部門が主導する業務アプリケーションから、ビジネス部門が主導するデジタルトランスフォーメーション(DX)に拡大していく中で、カスタムアプリケーション開発やSIの必要性が高まってくるため。

 IDC Japan ソフトウェア&セキュリティのマーケットアナリスト 草地慎太郎氏は、「ユーザー企業では、BDAテクノロジーを活用するためのデベロッパーやエンジニアのリソースが不足する傾向にあり、ITサプライヤーには、国内企業のDXへの取り組みを支援するために、BDAに対応したサービスの開発やデリバリーへのリソース投入が求められる」と分析している。

国内BDAテクノロジー/サービス市場予測、2016年~2021年(出典:IDC Japan)