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NEC、文字やマークの高速・高精度認識を実現したOCRスキャナ「N6370E」

OCRスキャナ N6370E

 日本電気株式会社(以下、NEC)は13日、文字やマークの高速・高精度認識を実現したOCRスキャナ「N6370E」を発売した。価格(税別)は、基本モデル「N6376-500A」が160万円、高速片面モデル「N6376-501A」が240万円、高速両面モデル「N6376-502A」が280万円。

 新製品は、従来製品の毎分180枚から毎分210枚に読み取り速度を向上。あらかじめ設定したOCR認識用のフォーマットパラメータ定義に従い、A3からA8サイズまでの帳票に記載されている手書きや印刷の文字、マーク、バーコードの情報を読み取り、電子データ化できる。帳票の切り取りや印刷誤差による読み取り位置のずれをはじめ、記入枠内にさまざまな大きさや間隔で書かれた手書き文字など、専用LSIにより適切な補正を行うことで、読み取り精度を向上した。

読み取り位置補正
フリーピッチ読み取り機能

 また、並行認識処理により大量帳票の読み取り処理効率を向上。大量の帳票を読み取る場合など、認識処理に時間がかかると判断した帳票の読み取り項目に応じて、製品とLAN接続されたサーバーとで並行で認識処理することで、処理効率の向上を実現した。読み取りできなかった文字などの修正作業も、サーバーにLAN接続されたPCで処理が可能で、帳票内にある手書きや印刷の文字、マーク、バーコードおよび任意に指定した部分的な画像を、1回の読み取りで同時に電子データ化できる。

並列認識処理 機器構成イメージ

 文字認識と同時に読み取った画像を電子データ化する際、特定部分のマスキングや、白紙帳票の読み飛ばしに対応。読み取り結果に応じ、帳票排出先を2カ所のスタッカに振り分けることができ、読み取り後の帳票裏側に最大50桁までの管理番号を印字することもでき、仕分けや帳票の管理が容易になる。また、製品は電源をOFFにすることで、製品上に電子データ(文字認識データや画像データ)を残さないため、機密データの取り扱いにも適するとしている。