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Qlik、新たに直観型の高度なアナリティクスを実現する「Qlik Sense」最新版を発表

 米Qlik Technologiesは16日、セルフサービス型BI分析ツール「Qlik Sense」の最新アップデート(2017年6月)版を発表した。

 Qlik Senseの最新版では、エンタープライズ機能とガバナンス、データの直感的ビジュアライゼーションや探索、高度なアナリティクス、セルフサービスのデータ・プレパレーション機能を融合。企業は単一のプラットフォームから、一貫性のあるデータ駆動型の意思決定に至るまで、多岐に渡るビジネス用途でBIの要件を満たすことが可能になるとしている。

 また、ハイブリッドクラウド分析の実現に向け、Qlik Sense EnterpriseとQlik Sense Cloudに、クライアント向けオプションを追加。新しいiOSネイティブアプリ「Qlik Sense Mobile」や、Qlik Sense Enterprise環境で使用できるクライアント「Qlik Sense Desktop」も追加した。

 Qlik Senseの最新版では、箱ひげ図や分布図、ヒストグラムなど、データ解釈をサポートするための新たなビジュアライゼーションを追加。マスター環境内で特定のデータ値に独自の配色を適用することで、アプリケーション全体の一貫性を確保できるようになった。さらに、検索履歴機能により簡単に前の分析に戻れるようになった。

 また、Qlik Senseの進化した「スマート データ・プレパレーション」により、ユーザーは複雑なスクリプトを記述する必要なく、データの読み込み、変換、改良を行うことができると説明。ヒストグラムや他のビジュアライゼーションを使ってデータを自動表示するなど、Qlik Senseに読み込んだデータの解釈をサポートする「ビジュアル データ プロファイリング機能」、データを一定の単位にグループ化し、粒度の細かい数値データを使った分析を簡単に行えるようになる「データ ビニング機能」、フィールドやフィールド名が一致していなくても、簡単に複数の表を連結できる「表の連結機能」などの機能を備える。

 Qlik Connectorsでは、ExcelやXMLなどのファイルベースのデータソース、OracleやSAP、ODBCデータベースなどの企業データソース、Salesforce.comなどのウェブベースのデータソース、TeradataやClouderaなどのビッグデータソースなど、数多くのデータソースを接続できるようになった。また、パフォーマンス改善により、Salesforce.comやSAP HANAとの接続を強化。Qlik Web Connectorsには、Bit.ly、Google Search Console、Google AdWords、Microsoft Dynamics CRMなど、40以上のウェブアプリケーションやサービスが加わった。

 さらに、拡張されたエンタープライズ機能により、ビッグデータの連想検索体験を強化。Qlik Senseに直接、On Demand App Generationテンプレートを構築することで、Qlikのビッグデータ機能を強化し、ビッグデータソースを連想検索して、詳しく分析すべきエリアを発見できるようにした。On Demand App Generationは、巨大なデータソース部分が選択されるたびに、専用の分析アプリを自動生成できるようにするため、ユーザーは迅速かつ簡単にビッグデータを導入できるとしている。

 また、地理データとそれ以外のデータを組み合わせた分析を可能にする「GeoAnalytics」がQlikプラットフォームサービスを強化。オープンAPIを介して、自然言語生成と処理、高度な予測分析、Augmented Intelligence(拡張知能)と統合できるようになった。

 新たに高度予測分析機能が統合されたことで、QIXエンジンとサードパーティー製の計算エンジンの間で直接的なデータ通信が可能となり、ユーザーが検索を行う際、外部ツールで行われる高度計算をQlik Sense内にリアルタイムで表示できるようになる。この機能を使うことで、QlikのAssociative Modelの機能と高度分析を組み合わせ、不正検知、売上予測、在庫管理などの部分で優れた対応が可能になるとしている。