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富士通、ビッグデータ分析基盤「マーケティングAIコンテナ」を機能強化

関西電力が生活リズム推定ロジックの分析基盤として採用

 富士通株式会社は8日、マーケティング領域でのAI活用を加速するビッグデータ分析基盤「マーケティングAIコンテナ」を機能強化したと発表した。

 富士通では、デジタルビジネスプラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」でデジタルマーケティング体系「FUJITSU Digital Marketing Platform CX360」を展開している。

 今回機能強化を行った「マーケティングAIコンテナ」は、その中の1つであるデータ統合基盤「eXperience Data Platform(XDP)」の構成要素。データキュレーションサービスを2012年に提供して以来手掛けてきた、200以上の高度分析プロジェクトでのノウハウを結集した分析環境を、ユーザー企業のニーズに合わせた形態で提供する。

 サービス導入前にユーザー企業向けのデータキュレーションサービスを実施するメニューも提供されており、専用の高度分析ロジックを先に構築し、それを組み込んだ状態で提供することも可能なため、PoCや仮説検証の結果を最小限の導入コストでビジネスに活用していけるという。

マーケティングAIコンテナのXDPにおける位置付け

 今回は新たに、データサイエンティストによる分析環境をサポート。分析プロジェクトで活用実績のある環境を提供するほか、提供後もデータサイエンティストによるサポートを行うとしている。

 さらに、PythonやPythonに含まれる700以上の分析用パッケージを含め、進化を続ける分析用オープンソースソフトウェア(OSS)を富士通がサポートするとのこと。

 あわせて、Dockerで仮想化されるコンテナやDockerfileによってノウハウを一元管理する仕組みを用意し、ノウハウの維持や継承のためのコストを削減する。Dockerfileから生成する分析環境はどこでも同じ構成になるため、キュレーターが設計した分析環境をそのまま利用できる点もメリットとした。

 なおマーケティングAIコンテナは、関西電力が提供しているWebサイト「はぴeみる電」の生活リズムお知らせサービス「はぴeまもるくん」において、生活リズム推定ロジック分析基盤に採用され、推定ロジックの学習・構築・更新・実行といった分析ロジックを活用する上で必要な全機能を、ワンストップで実現している。