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日本IBM、銀行の業務変革に向け「Smart Branch」と「IBM データ・オン・クラウド」を発表

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は7日、コグニティブ技術を活用した銀行の業務変革を支援するサービスとして、次世代の営業店向けソリューション「Smart Branch」と、IBMクラウド上のデータマーケットプレイス「IBM データ・オン・クラウド」を発表し、営業活動を開始した。

 Smart Branchは、営業店を起点とした業務変革を支援するソリューション。セルフオペレーションスタイルの確立、RPA(ロボティクスプロセスオートメーション)などを実現するための、コンサルティングやシステム構築を提供。行員の業務効率化、顧客ごとのパーソナライズされたサービス、24時間365日のサービス提供や無人店舗の展開など、さまざまな観点からの営業店業務の変革を行う。

 日本IBMでは、従来は、主要な銀行業務は帳票や現金といった「現物」を用いたものだったが、今後は「データ」がその役を担うようになり、顧客は自身の都合に合わせて、いつでもどこでも取引や手続きができるようになると説明。既存データをそのまま流用することで、入力項目は最低限のものとなり、形成されたデータは行内はもちろん、業務提携先にも連携され、必要なオペレーションが大幅に簡潔化、スピード化される。

 また、行員による承認や取引時確認などはコグニティブコンピューティングの活用により機械化や自動化され、新しいオペレーションスタイルの実現と、それに伴う新しい顧客接点を提供するとしている。

 IBM データ・オン・クラウドは、IBMクラウド上でAPIによるデータ活用の場として、データ提供企業、データ利用企業、サービスプロバイダーが利用する、データマーケットプレイスとなる。

 データ提供企業とデータ利用企業の双方のデータのやりとりだけではなく、サービスプロバイダーはデータの価値を向上させた新規サービスの開発が可能。銀行業だけでなく、小売業、公共機関、サービス業といった異業種が参画することにより、既存の銀行業務の枠を超えたデータ活用と業務連携が可能になる。

 また、IBM データ・オン・クラウドは、IBMクラウド(IBM Bluemix)上で構築するため、データ提供企業やサービスプロバイダーによって新たに作成されるAPIや、IBM WatsonをはじめとしたIBMが提供するAPIとの連携が容易で、さまざまな分析や業務アプリケーションをアジャイルに開発、導入できるとしている。