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NEC、機器間通信で無線LANネットワークを構築できる「インフラレス通信アクセスポイント」

インフラレス通信アクセスポイント

 日本電気株式会社(以下、NEC)は28日、機器間通信による無線LANのネットワーク環境が構築可能な「インフラレス通信アクセスポイント」を発表した。受注開始時期は4月。

 製品は、1台に無線LANアクセスポイントと、機器間通信のアドホック機能を搭載。製品を複数台設置するだけで、既存の通信インフラがない場所でも無線LANのネットワークを簡単に構築できる。

インフラレス通信アクセスポイントの概要

 ネットワーク上に複数のゲートウェイを設定できるため、効率の良い通信および自由度の高いネットワーク設計が可能。本体には約8時間の連続稼働が可能なバッテリーを内蔵し、持ち運びできるため、ネットワークを自由に移動・拡張できる。

 受信したデータを機器内に保存し通信可能時に送信するDTN(Delay, Disruption, Disconnection Tolerant Networking)機能を搭載しているため、一時的に通信が途切れても復旧後、確実にデータを伝送できる。また、周辺の通信可能な本製品を自動で検出し、通信状態を把握して最適な通信経路を選択するため、効率的なネットワーク利用ができる。

 GPSの受信機能を搭載しているため、スマートフォンやタブレット端末から製品の位置や移動軌跡が確認できる。また、機能拡張用のメモリを有しているため、利用用途に応じて製品にソフトウェアを追加し、機能を拡張できる。NECでは、内蔵するソフトウェアの開発に加えて、製品を活用したソリューション提供を行う。

 ネットワーク敷設工事が困難な既設工場や工事現場、既存の通信インフラが利用できない災害現場などを対象に、本製品の特長を活かした容易に導入・利用が可能な各種ソリューションを順次提供する。販売目標は今後3年間で1600台。また、製品は新日鐡住金株式会社での採用が決定している。