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国内ファイル/オブジェクトストレージ市場予測、スケールアウトソリューションへのシフトが進む~IDC Japan調査

国内ファイル/オブジェクトストレージ市場 支出額予測、2015年~2020年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は21日、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の予測を発表した。2016年の市場規模は前年比2.6%増の877億6500万円で、2020年には1422億9600万円規模に達すると予測している。

 2016年の、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場は、スケールアップソリューションがマイナス成長となる一方、大容量データを効率的に管理、活用できるスケールアウトソリューションへの市場規模が拡大しており、スケールアウトソリューションへのシフトが進んだと説明。ファイルストレージにおけるスケールアウト比率が上昇したことに加え、スケールアウトオブジェクトストレージにおける商用ソフトウェアを用いたSDS(Software-Defined Storage)の構築が堅調に推移し、用途が拡大したことがその要因だとしている。

 今後については、市場規模は2015年~2020年に年間平均10.7%で成長し、2020年の市場規模は1422億9600万円に達すると予測。セグメント別では、2016年の傾向と同様に、スケールアップソリューションの成長率がマイナスになるのに対し、スケールアウトソリューションの成長率は年間平均26.0%と高く、2020年にはスケールアウトソリューションの構成比が72.6%になると予測している。

 IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ マーケットアナリストの宝出幸久氏は、「データの急速な増加とデータ活用の重要性の高まりによって、ファイル/オブジェクトストレージのメリットである、大規模環境への拡張性、運用管理の効率性などの要素への評価がよりいっそう高まる。ITサプライヤーは、直近のデータ管理課題を解決すると共に、データ活用基盤の実現へと導く将来像を提示し、Software-Defined技術を活用した提供モデルの多様化を進め、ファイル/オブジェクトストレージの展開を強化するべきである」と述べている。