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顔の特徴や表情を判別して広告出し分け、博報堂ら3社がデジタルサイネージ向け広告配信システムを試作

「Face Targeting AD」による画像加工のイメージ

 株式会社博報堂、株式会社博報堂アイ・スタジオ、日本マイクロソフト株式会社の3社は9日、デジタルサイネージ向けの広告配信システム「Face Targeting AD」プロトタイプ版の開発を発表した。ユーザーの顔の特徴や感情に合わせた広告の出しわけができる。

 Face Targeting ADは、鏡型のデジタルサイネージに最適化したシステム。デジタルサイネージの前に立った人の年齢、性別、眼鏡や髭の有無、表情などを読み取り、AIで分析。その時の気分や健康状態に応じて広告を出し分けられる。これにより、疲れている人に対して健康ドリンクの広告を提示するといったことが可能という。

 また、鏡に映った顔に対し、映像加工することができる。一例として、おすすめの眼鏡を表示したり、画面上の顔に対して髭を剃るアクションなどが施せる。

 Face Targeting ADは、博報堂の社内組織である「スダラボ」の第6弾製品という位置付け。博報堂アイ・スタジオの「広告新商品開発室」がシステムを開発し、マイクロソフトはMicrosoft Azureおよび関連AIサービス「Microsoft Cognitive Services」の技術サポートを行った。

 今後は顔色や目のクマといった認識精度向上のため、ディープラーニングの活用も検討する。なお、米国で3月12日から開催されるイベント「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)2017」の博報堂ブースにFace Targeting ADが体験展示される。