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SAS、大学におけるデータアナリティクス教育の質的向上のため、筑波大学に分析環境を提供

 SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)は8日、統計・データサイエンス教育や産学連携教育支援の一環として、筑波大学におけるデータアナリティクス教育の質の向上を目的として、分析ツールおよび分析環境を提供したと発表した。

 筑波大学理工学群社会工学類経営工学主専攻では、世界で通用する「数学力×IT力×現場力」を身につけた科学的社会人の育成を目指し、産学連携実習による実務家としてのデータサイエンティスト育成を推進している。

 この教育趣旨に賛同した、SAS、有限責任監査法人トーマツDeloitte Analytics、ウエルシア薬局株式会社の3社が協力し、学部3年生向けの講義において、実店舗の大規模POSデータおよび分析ツールを活用できる環境を提供した。講義では、学生がさまざまな分析を通して、店舗課題を解決するビジネスプランニングに挑む。

 このテーマの実践の場として、「第2回ビジネスデータ分析コンテスト」が開催され、2017年1月末日までのエントリー期間に、筑波大学に加え、東京大学(工学系)、神戸大学(MBA)、京都大学(MBA)の有志を含む約70名の学生が参加した。2月23日の授賞式で最終結果が発表され、エントリーした20チームから、6チームがそれぞれ、SAS賞、Deloitte Analytics賞、ウエルシア賞、産総研賞、TIA賞、筑波大学サービス工学ビッグデータCoE賞に選ばれ、その中でSAS賞、Deloitte Analytics賞、ウエルシア賞を受賞した3チームがプレゼンテーションを行った。

 プロジェクトを主導した岡田幸彦氏(筑波大学准教授)は、「現実世界で発生しているデータの海に溺れそうになりながら、ビジネス現場で利用されている分析ツールを駆使して提案を作りこんだ経験は、近い将来必ず役に立つ。筑波大学では、大学の壁を越えた革新的な教育の推進および展開を目指しています」とコメントしている。

 SAS代表取締役社長の堀田徹哉氏は、「データアナリティクス教育の質的向上に貢献し、データサイエンティストの育成を支援することは、グローバル唯一のアナリティクス専業企業であるSASのミッションです。筑波大学におけるこのような取り組みを、今後もより多くの日本の教育機関に広げ、アカデミアにおける教育支援および産学連携を推進することで、データアナリティクス教育の質的向上と、より多くのデータサイエンティストの育成に貢献してまいります」と述べている。