ニュース

ヤマハ製ルータ「RTX1210」の一部に不具合、該当ユーザーは早期に対策を

2016年10月~2017年1月に製造された個体が対象

 ヤマハ株式会社は6日、VPNルータ「RTX1210」の一部製品において、ファームウェア更新後に起動しなくなるなどの不具合があることを明らかにした。

 対象は、2016年10月から2017年1月に生産された、製造番号がS4H071236~S4H086240の個体、合計1万5005台。梱包箱には「A4A2」との記載があるという。

シリアルの確認方法(ヤマハの対策ページより)

 対象となる個体において、save、copy config、copy exec、httpリビジョンアップの各コマンド実行や、外部からのtftpやsftpによるコンフィグ/ファームウェアの更新作業が合計5回に達した場合に不具合が発生する。

 この不具合は、5回目以降(5回目を含む)にファームウェア更新作業を実施した際の再起動時、ルータが起動しなくなるという重大なもの。また5回目以降(同)、設定の保存動作後に、show config listおよびshow file list internalのコマンドを実行してもリストに何も表示されない、ルータ起動時に設定ファイルの選択肢が表示されない、といった不具合も発生する。

 原因は、RTX1210のフラッシュROM上のファイルエントリ(メモリ上の各ファイルの記録位置情報)を記載をしている特定エリアに不正値が入っていたためで、外部メモリ、あるいはネットワーク経由のファームウェア更新ツールを利用して、フラッシュメモリ内の不正データを削除することで対処でき、詳細は同社の対策ページで確認可能だ。

 ヤマハによれば、RTX1210のハードウェアおよびファームウェアに問題はなく、「起動しない」という不具合が発生するのはファームウェア更新作業を行った場合のみ。業務上、どうしても外せない個所で利用されているケースも想定されるので、ファームウェアの更新作業をしなければ継続して利用可能とはしているが、対処できる状況であれば、早急に対処しておいた方が良いだろう。