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エプソン、新開発ラインヘッドで毎分100枚の高速印刷を実現したA3インクジェット複合機

WorkForce Enterprise LX-10000F

 セイコーエプソン株式会社は2日、オフィス向けのA3インクジェット複合機/プリンター「WorkForce Enterprise LX-10000F/LX-7000Fシリーズ」を発表した。販売開始時期は5月予定。

 新商品は、新たに開発した「PrecisionCoreラインヘッド」により、LX-10000Fシリーズでは毎分100枚、LX-7000Fシリーズでは毎分75枚の高速印刷を実現。両面印刷速度についても、LX-10000Fシリーズは毎分100ページ、LX-7000Fシリーズは毎分75ページの高速印刷が可能で、高速印刷でも安定した用紙搬送を実現するため、印刷時に用紙を静電気で吸着させる「静電吸着ベルト方式」を採用した。

 PrecisionCoreラインヘッドは、新開発のプリントチップを斜め配列することで、ヘッドの小型化を実現。これにより、高速印刷をオフィスに設置できるコンパクトサイズで実現した。

 新プリントチップは1.53インチ、333dpiの高密度化を実現しており、チップを斜め配列することで、印刷解像度は600dpi×1200dpi(最高解像度600dpi×2400dpi)の高精細・高画質印刷を実現する。

 ノズル詰りが発生した場合でも、「ノズル自己診断システム」により、1枚印刷するごとにノズルの状態を自動的に検知し、画質を調整。インクは、高速印刷を高画質で実現するため、速乾性を向上した顔料インクを全色で採用しており、普通紙でも高画質印刷を実現し、用紙への裏抜けを抑える。また、非接触で熱を使わないインクジェットのため、普通紙以外にも厚紙や和紙などさまざまな用紙に対応する。

 最大消費電力はLX-10000Fシリーズで320W、LX-7000Fシリーズで300Wと低消費電力を実現。稼動時と待機時を含めたトータルの消費電力量(TEC準拠)についても、LX-10000Fシリーズで1.2kWh、LX-7000Fシリーズで0.9kWhを実現した。

 また、印刷プロセスでインクを噴射するのみのシンプルな構造のため、定期交換部品が少なく、トラブル時にもアクセスしやすい本体構造を実現。大容量インクの搭載により、モノクロでは10万枚、カラーでは5万枚の印刷が可能。標準で2550枚の5way給紙、オプションの大容量給紙ユニットを装着することで最大6050枚の6way給紙に対応する。

 本体にはチルト式9インチの光学式カラータッチパネルを搭載し、直観的に操作できるユーザーインターフェイスを採用。認証印刷オプション「Epson Print Admin」を利用することで、利用状況やユーザーごとの印刷管理も可能となり、情報漏えいを防ぐセキュリティー印刷も可能となる。

 機器本体の標準価格(税別)は、LX-10000Fが250万円(FAXモデルは260万円)、LX-7000Fが200万円(FAXモデルは210万円)。

オプション装着時