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ランジェリー通販大手ピーチ・ジョン、HCI製品「Dell EMC VxRail」で情報系仮想化基盤を再構築

ハーフラック分のシステムを2Uサイズに集約、I/O性能も3倍に

 株式会社ネットワールドは19日、ワコールグループの株式会社ピーチ・ジョンが、ネットワールドの取り扱うHCI(Hyper Converged Infrastructure)製品「Dell EMC VxRail」を採用したと発表した。システムの導入・構築は、ネットワールドのパートナーである兼松エレクトロニクス株式会社が担当し、2016年8月より段階的に本番稼動を開始している。

 ピーチ・ジョンでは東日本大震災以降、主要業務システムの仮想化を進めているが、グループウェアなどの業務システム群を収容する情報系仮想化基盤は、数台の物理サーバーとiSCSI接続の外付けストレージなどで構成され、ハーフラック分のスペースを占有。搭載機器からの放熱量も多く、冷却に苦労することもあったという。

 そこで、システムが更新時期を迎えたことを契機として、環境のシンプル化を目指し、再構築に着手した。新たな仮想化基盤は、よりコンパクトで運用管理の手間がかからないことをポイントとして検討され、HCIの「VxRail」が選定されている。

 「VxRail」は、2Uサイズの筐体にサーバー、ストレージ、ハイパーバイザー、ネットワークなどのコンポーネントがすべて集約されているコンパクトさに加え、機能面dめお、ピーチ・ジョンが求める要件を満たしている点が評価された。また、別サーバーで稼動中のマーケティング系システムも十分に収容可能であり、性能や容量面でもアドバンテージがあったという。

 構築にあたっても、HCIである「VxRail」は事前の検証作業などが不要で、導入作業も非常にスムーズだったとのこと。旧仮想化基盤からの移行も、既存ストレージを接続してそのままコピーすることで、実質2~3日程度で完了した。

 導入後は、コンパクトな製品によりラックスペースの問題が解消されたのみならず、VxRailには、サーバー内蔵ディスクのプール化とSSDのキャッシュ利用を可能にする「VMware Virtual SAN」が搭載されているので、システムのI/O性能は従来の3倍以上に向上。マーケティング部門などの現場ユーザーに対し、快適な業務環境を提供できたとした。

 管理についても、ピーチ・ジョンは以前からVMware vCenterによる集中管理を行っていたことから、運用業務も安定稼動を実現でき、「VxRail」専用管理ツールである「VxRail Manager」を利用して、運用管理業務を効率化している。