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IBM、GitHubやSlackと統合した新しいBluemixサービスを発表、クラウドでのアプリケーション開発を高速化

 米IBMは6日、クラウドにおけるアプリケーション開発の簡素化と高速化を目的とした、新しいBluemixサービス「IBM Bluemix Continuous Delivery」を発表した。新サービスにより、開発者はGitHubやSlackなどのDevOpsツールを利用して、事前構成済みのツールチェーンの構築や利用が可能になる。

 アプリケーションの開発、デプロイ、運用タスクを支援する一連の統合されたDevOpsツールであるツールチェーンは、一般的に複数のベンダ-が提供するさまざまなツールやオープンソースソリューションで構成されているため、ツールチェーンの統合、保守、展開は数日から数週間もかかる困難な作業となる場合がある。

 IBM Bluemix Continuous Deliveryは、こうした課題に対処するため、DevOpsチームにツールチェーンの作成、管理、スケーリングのための集中機能を提供する。Delivery Pipelineサービスにより、ビルド、テスト、デプロイの自動化を実現。アプリケーションの本番稼働前に問題を検出できるようになり、開発者の時間と労力の削減に寄与し、価値実現までの時間を短縮する。

 また、数回のマウスクリックだけで全社でツールチェーンを利用できるようにするツールチェーンテンプレートを提供。これにより、ツールチェーンのスケーリングが迅速になり、DevOpsソリューションのコスト削減や価値実現までの時間短縮が可能になる。利用できるテンプレートには、マイクロサービスやコンテナ、クラウドネイティブアプリケーションの作成を支援するツールチェーンが含まれており、GitHub、Slack、PagerDuty、Sauce Labsといったソリューションと統合されている。

 IBM Bluemix Continuous Deliveryは、全社でカスタム仕様のツールチェーン・テンプレートを作成・共有する能力を提供することにより、幅広い種類のアプリケーションに共通するさまざまなDevOpsタスクを自動化するため、開発者はプロジェクトごとに新しいツールチェーンを立ち上げる必要なく、開発に専念できるようになる。

 ツールとの統合に加え、IBMの新しい「Availability Monitoring」サービスが利用可能。ユーザーの実利用シーンを想定したシミュレーションテストを実施し、ウェブアプリケーションやRESTアーキテクチャAPIの問題検出を支援する。

 また、10月に発表されたIBMとSlackの提携により、Slackのグローバルな開発者と企業ユーザーのコミュニティーは、Watsonが利用できるようになると説明。また、IBMとSlackでは、Slackプラットフォームのユーザー向けの新たなコミュニケーションツールの開発を予定しており、Watsonを活用したSlackbotの更新、ITやネットワーク運用のインシデントへの対応にIBM Watsonを利用するbotなどを提供するとしている。