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NEC、視線の向きを10m離れたカメラからリアルタイム判別できる新技術開発、赤外線ライトも不要

低解像度画像から視線方向推定を行う際のイメージ

 日本電気株式会社(NEC)は16日、人物の視線の方向をカメラ画像からリアルタイムに検知できる「遠隔視線推定技術」を開発したと発表した。赤外線ライトを使わずに、通常のカメラだけで検知できるという。

 画像から視線の方向を検知・推定する機能は従来からあるが、専用の装置を用い、なおかつ近距離から赤外線ライトをあて、その反射の方向で判別していた。

 これに対してNECの遠隔視線推定技術は、赤外線ライトを不要とした。NECが保有する「顔特徴点検出技術」を活用し、目頭・目尻・瞳などの特徴から視線の角度を算出している。このため、ウェブカメラ、スマートフォン内蔵カメラでも検知できる。

 また、低解像度画像への対応も強化。10m離れた場所からでも視線を判別可能なため、スーパーマーケットの店舗内で顧客が注視している商品を認識できる。

 検知にかかる時間は1人あたり1ミリ秒以下。複数人同時の視線方向検知にも対応する。