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米Packet、「ARMv8-A」サーバーによるベアメタルクラウドサービスを日本で提供開始

Packetのサービスサイト

 米Packet Host(以下、Packet)は16日、「ARMv8-A」サーバーを用いたベアメタルクラウドサービス「Type2Aサーバー」を、日本で提供開始した。Packetでは、サービスの提供開始に伴い、東京データセンターおよび東京オフィスを開設し、日本を拠点としてアジア各国へ事業を展開する。同社に出資するソフトバンク株式会社が、日本市場への事業展開を支援する。

 Packetが提供するベアメタルクラウドサービスは、サイトからの申し込みから10分以内に顧客専用の物理サーバーが利用可能となり、構築まで1週間程度かかることが多かった同様のサービスに比べて迅速にサービスを利用できる点が特徴。「短時間で高性能なサーバー環境でインターネットコンテンツの稼働テストをしたい」「ある期間限定のキャンペーン実施の際のプラットフォーム構築を速やかに実現したい」といった、スピードと品質が要求されるビジネスに対して、効率良く活用できるとしている。

 今回、日本市場で提供を開始するベアメタルクラウドサービスには、英ARM Holdingsのライセンス製品「ARMv8-A」アーキテクチャが搭載されたサーバーを導入。64bitのARMサーバーで、2つの48コアCavium製ThunderXプロセッサを使用する。

 このサーバー群でシステムを構成することで、省電力と省スペースを実現。1時間85円、コアあたりでは1時間1円以下という業界最安値のサービス提供価格となり、従来のサーバー製品群を活用した場合に比べて約10分の1の価格を実現したとしている。また、利用にあたっては、初期費用は必要ない。

 Packetは、Type2Aサーバーのベアメタルクラウドプラットフォームを、IPv6ネイティブなネットワークとともに、初めてアジア地域へ拡張し、提供を開始した。先行して提供を開始した米国では、提供開始から2週間で400社を超える利用実績があり、5~10分でベアメタルサービスを導入できるスピード感や、大容量のデータトラフィックを処理することができる性能面などの点について満足度が高く、繰り返し利用される実績もあるとしている。

 ARMv8-Aサーバーは、Docker、Kubernetes、MesosなどクラウドネイティブやIoTでの利用を想定している。Packetではさらに利便性を高めるため、RedHat、Ubuntu、CoreOS、FreeBSDの各オペレーティングシステムの64bit ARMサポートを計画しているという。

 ソフトバンクでは、変化を続けるさまざまな事業環境の中で生まれる、法人の多様なニーズに最適なサービスや価値を提供できるよう、Packetのような革新的サービスを提供する事業者との連携を強化していくとしている。