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CTC、シンクライアントシステムのストレージ基盤をオールフラッシュストレージ「NetApp AFF」で刷新

コントローラのCPU負荷やレスポンス時間を大幅に改善

 ネットアップ株式会社は13日、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)が、グループを含めて1万ユーザーが利用するシンクライアントシステムのストレージ基盤において、ネットアップのオールフラッシュストレージ「NetApp AFF」を採用したと発表した。

 CTCでは10年以上前からシンクライアントシステムを採用しているが、ユーザー数の増加に伴って、レスポンス性能と、ストレージコントローラのCPU使用率の回線が課題になっていたため、ストレージ基盤の刷新を決定。3万OPS(Operations Per Second)以上のストレージ負荷に耐えられるストレージ環境であること、また当時90%以上だったというストレージコントローラのCPU使用率を50%未満に抑えることや、サーバーからストレージへのレスポンス時間で15ミリ秒以下を実現できることなどを目標として設定した。

 そして、2015年12月に1カ月をかけて製品選定を行った結果、2016年1月に「NetApp AFF8060」の導入を決定し、1カ月後の2016年2月末までにストレージ環境の移行を完了した。移行にあたっては、ストレージOSも従来のNetApp Data ONTAP 7-modeから、NetApp clustered Data ONTAPへ切り替わったものの、運用管理用のユーザーインターフェイスは従来のものを踏襲していることから、これまでに培った運用ノウハウをもとに、運用を継続できているとのこと。

 また、ネットアップが提供したデータ移行ツールを活用することで、データの整合性を維持したまま、新旧システム間でスムーズにデータを移行している。

 なお、この移行によって、サーバーからストレージへのレスポンス時間を、読み込みで平均1ミリ秒以下、書き込みで1~2ミリ秒まで高速化。コントローラのCPU使用率も、もっとも負荷の高い場合で30%以下に低減しているので、冗長構成の片方に障害が発生しても可用性を担保できるとしている。

 CTCでは、ネットアップのパートナーとして製品販売から技術検証、システム構築、運用・保守サポートを提供しており、今後も、今回の運用を通じて得たノウハウを、大規模なシステム構築やクラウドサービスの提供で活用するとのことだ。