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SAS、AI技術で精度を向上させた需要予測・在庫最適化ソリューションの新版

 SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)は7日、需要予測・在庫最適化のための統合ソリューション「SAS for Demand-Driven Planning and Optimization」の新版を国内で提供開始すると発表した。AI(人工知能)技術を利用し、需要予測から在庫最適化までの一連の機能を強化したという。

 SAS for Demand-Driven Planning and Optimizationは、需要シグナルの分析・探索、需要予測、需要予測のコンセンサス、在庫最適化・補充計画、サプライチェーン全体の評価といった、需給計画業務に必要な機能を単一基盤上で提供するソリューション。精度の高い需要予測により、在庫の最適化と自動化、また需給計画業務における体系的な意思決定プロセスを実現するための基盤を提供するという。

 新版では、AI技術と人間の判断プロセスを融合させることにより、需要予測の精度を向上させた。新製品の需要予測に使用する類似製品の選定、需要データのクレンジングと分類、予測モデルの作成そして予測という各ステップを、人工知能アルゴリズムの導き出す推奨値を参考にしながら、一般ビジネスユーザーが対話形式で進められるとのこと。

 また、多階層の在庫最適化に対応したAI技術を利用し、より信頼性の高い補充計画を作成できるので、従来のマニュアル発注業務が大幅に削減されるとした。業務ルールの変更などがもたらす欠品率およびサプライチェーンのコストへの影響を、一般ビジネスユーザーにも使いやすいインターフェイスで、その都度シミュレーションしながら計画を最適化できる。

 計画業務に必要な全機能群およびユーザーインターフェイス群があらかじめ用意されているのも特徴。追加の画面開発や各機能の統合のための追加開発を必要としないことから、追加投資を抑制し、導入時や市場の変化に対応するための変更コストと時間を最小化するとしている。

 なおSASでは、消費財や自動車製造、電気製品、電子部品、製薬といった製造業に加え、それらの小売事業者、通信業といった業種を中心に販売を展開する考えだ。