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TIS、生命保険会社向けソリューション「sosiego」の提供を開始

「sosiego」のブランドロゴ

 TIS株式会社は28日、生命保険会社向けソリューション「sosiego(ソシエゴ)」の提供を開始すると発表した。

 sosiegoは、TISが20社以上の生命保険会社向けに培ってきた業務システム構築の技術・ノウハウに、AIやビッグデータなどの先進技術を組み合せたシステム、ソリューション、サービスを提供するトータルソリューション。

 対象領域は、新契約・保全・保険金などの「バックオフィス業務」、営業活動・保険申込・各種サポートなどの「フロント業務」、AIを活用した先進型分析などの「分析業務」の3領域。これらの領域での「迅速な業務プロセスの構築」「わかりやすい商品説明」や「効果的なマーケティングサイクルの実践」などの生命保険会社の課題解決を支援する。

 TISでは、sosiegoの第1弾メニューとして、保険金支払業務の不払い問題に対する事務改善と、新契約業務・保全業務・収納業務などの事務効率・コスト低減を支援する、バックオフィス業務向けサービス「sosiego BackOffice」の提供を12月に開始する。

 保険金支払業務では、TISオリジナルの「保険金支払テンプレート」と、医療データ標準化サービス「Assess」をメニューとして提供。保険金支払テンプレートは、TISが培ってきた保険金支払業務領域におけるシステム導入ノウハウを集約したテンプレートで、システム導入期間の短縮と効率化を実現する。Assessは、医師によって表現の異なる病名や手術・処置名で記載されている診断書を解読し、保険会社が設定した個社コードに変換するまでの一連の作業を、独自開発の医療辞書・マスターを元に自動化。Assessの活用により、不払いや誤払いの抑制と、支払査定業務の査定工数/査定期間を約20%短縮できるとしている。

 新契約業務・保全業務・収納業務では、ワークフロー導入支援サービスや業務BPOサービスを提供。メインフレームで構築されたシステムを、UNIXやWindowsなどのプラットフォームに移植するレガシーマイグレーションサービスなどを合わせて提供することで、バックオフィス業務領域での、高品質かつ迅速な業務プロセス構築を総合的に支援する。

 さらに、フロント業務向けの「sosiego Front」、分析業務向けの「sosiego Analysis」を、2017年3月以降に随時提供していく。

 sosiego Frontは、リアルタイム情報共有や個別動画提供、チャットボットなどの技術を活用し、顧客個人にパーソナライズしたマーケティング活動を実現するシステム構築を支援する。営業職員がタブレットやモバイル端末上で、顧客個人にカスタマイズした動画やウェブ画面共有を行えるなど、One to Oneマーケティングを実現するための仕組みの構築を支援する。

 sosiego Analysisは、顧客分析やマーケット分析に必要なビジネスインテリジェンス環境の導入を支援する。保有している既存の顧客情報に加え、顧客の理解を深めるために必要な新たな情報(位置情報・趣味・嗜好・家族・友人・職業ネットワークなど)の収集と、それを組みあわせた予測分析モデルや自己学習プロセスの活用のためのシステム構築を支援し、不正請求検知やAIなどの先進技術を活用した支払査定の効率化も実現する。

 TISでは、sosiegoを「顧客満足度向上のためのシステム構築・維持」「査定業務などの品質向上・効率化」などの課題を持つ企業を中心に提供していき、2020年までに20社への導入と、保険関連ビジネスを約70億円規模にすることを目指す。