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アビームコンサルティングとSAPジャパン、総合メディカルに「SAP S/4HANA Finance」を導入し、会計システムを刷新

 アビームコンサルティング株式会社は25日、総合メディカル株式会社に、SAPジャパン株式会社が提供する最新の会計システム「SAP S/4HANA Finance」を導入し、財務会計システムの高度化を支援したと発表した。

 総合メディカルは、全国の医療機関や医師への多角的な経営サポートをはじめ、580店舗を超える調剤薬局の運営を行っている。新システムのプロジェクトは、財務会計システムの導入だけでなく、今後の事業拡大や法制度対応、業務の標準化や管理会計の高度化、人材育成などの改革を行い、急速なビジネスの成長に対応しうる経営基盤の構築を通じて企業競争力を高めることを目指すものとして、2015年6月にプロジェクトを開始し、2016年10月に稼動した。

 新システムは、インメモリ技術のSAP HANAをベースとした次世代のERPであるSAP S/4HANA Financeをコアエンジンとした会計システムで、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)が提供するクラウドプラットフォーム「IIJ GIO」サービスを活用。SAP S/4HANA Financeが持つ機能を活用し、決算業務・日常業務のシンプル化と精度向上を実現した。

 財務会計と管理会計のデータベースを一元化することにより、財務と管理の整合性を担保することで、照合作業を削減するとともにデータ精度を向上。債務債権の管理を複数の業務システムから会計システムへ集約し、入出金管理や残高管理等の取引先管理業務を効率化した。また、帳簿の電子化によりペーパレス化を促進するとともに、電子データの活用により監査対応力を強化。営業現場や調剤薬局より取引明細レベルのデータをリアルタイムに取得し、会計データに加え、非会計データ(取引情報)を用いた分析を実現した。

 得意先、仕入先、会計などのマスタの一元管理により、グループ会社を含むシステム間の整合性を担保、また取引条件の標準化を実現し、マスタ管理の高度化によりグループ内におけるデータの整合性を担保。インメモリ技術を活用し、必要な時に正確な経営情報の提供を実現し、会計システムからの経営レポート取得により、事業別/プロジェクト案件別/顧客別採算などの経営情報をタイムリーに把握できるようになり、経営層の意思決定を支援する。

 また、クラウド利用によりディザスタリカバリ・セキュリティ対策を強化。国内複数拠点でのデータバックアップを推進し、障害時のダウンタイムを極力低減することにより、止めないITを実現した。

 アビームコンサルティングでは、プロジェクトに関する構想策定から業務改革、システム稼動に至るまでを全面的に支援し、アビームコンサルティングが培ってきたプロジェクトのノウハウが集約された「Industry Framework」(業種別業務プロセス標準モデル)を使用することで、網羅的かつ効率的にプロジェクトを推進。国内外200社以上の企業に対してSAP関連のソリューションを提供してきた経験や、SAPとの強固なアライアンス体制のもと、スムーズな導入を支援できるよう構築したSAP S/4HANA Financeの検証環境も十分に活用した。

 アビームコンサルティングとSAPジャパンでは、今回の新財務会計システムの導入の実績を活かし、総合メディカルのさらなる成長を引き続き支援していくとしている。