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NRI、富士ゼロックスにマルチクラウドサービスの提供を開始

AWSとGoogle Cloud Platformを組み合わせた利用が可能に

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は5日、富士ゼロックス株式会社に対して、複数のパブリッククラウドの相互運用が可能なマルチクラウドサービスの提供を開始したと発表した。

 富士ゼロックスは、オフィスの生産性向上や業務プロセス改革を支援するソリューション・サービスのシステム共通基盤として、2010年からNRIのプライベートクラウドサービス「mCanvas」を利用している。2014年3月からは、mCanvasにAmazon Web Services(AWS)を追加し、ハイブリッド構成のクラウドサービスへと拡張した。

 NRIでは今回、さらにGoogleが提供するパブリッククラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」を構成メニューに追加。プライベートクラウド環境と複数のパブリッククラウド環境を連携させ、システムを稼働させられるマルチクラウド構成を実現した。この環境では、富士ゼロックスのシステム共通基盤に求められる、ネットワークセキュリティや権限管理などのIT統制の仕組みを、NRIがGCP上で構成して提供する。

 マルチクラウドの環境を利用することにより、例えば、大量の顧客向けのフロントシステムやコンテンツ配信の基盤をAWSで提供しつつ、画像解析や自然言語処理といったGCPが得意とする高度な処理をGCP基盤上で実装し提供するなど、それぞれのクラウドサービスが得意とする機能を組み合わせて利用できるようになる。また、ある機能を実装するにあたって、複数の選択肢の中から最もコストメリットの大きい環境を選ぶことができ、パブリッククラウドが持つ低廉性の恩恵を最大限に受けられるようになるとしている。

 NRIでは、今後も多様な先進技術を活用し、富士ゼロックスのソリューション・サービスにとって最適な組み合わせとなるクラウド環境を提供することで、ビジネスの拡大を支援していくとしている。