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ファナックとNTTグループ3社、IoTにより製造・生産の最適化を実現する「FIELD system」のサービス開始に向け協業

 ファナック株式会社、日本電信電話株式会社(NTT)、NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)の4社は28日、IoTにより製造・生産の最適化を実現するオープンプラットフォーム「FANUC Intelligent Edge Link and Drive system(以下、FIELD system)」の早期確立とサービス開始に向け、協業に合意したと発表した。

 ファナックでは、CNC(コンピュータ数値制御装置)やロボット、周辺デバイスやセンサーなどを接続し、製造・生産を最適化するための高度なアナリティクスを提供するオープンプラットフォームとして、FIELD systemの開発・商用化に取り組んでいる。

 顧客企業とアプリケーション開発者が高度な機械学習を活用することにより、製造業でのさらなる生産性向上と効率化をもたらすことを目標としており、人工知能とエッジコンピューティング技術を組み合わせることで、分散型機械学習 (Distributed Machine Learning)などを可能にする。これにより、機械から収集されたデータを、エッジヘビーにリアルタイム処理することで、機械がお互いに柔軟にかつ賢く協調するなど、今までにない高度な製造業を実現するとしている。

 ファナックではこれまで、Cisco、Rockwell、Preferred Networksの各社と共同で、製造現場の機器が生み出すビッグデータを、エッジヘビーでリアルタイムに処理し、活用するプラットフォームを開発してきたが、さらにネットワークを利用したFIELD systemの管理、運用、アプリケーションの配信、開発について、NTTグループ各社の技術を融合することで、FIELD systemの早期実現と普及を図る。

 NTTでは、これまで研究開発を進めてきたエッジコンピューティング技術とCiscoソリューションとの組み合わせにより、製造現場に設置されるエッジサーバーに各種アプリケーションを配信・管理し、多種・多様な機械との高速なデータ交流とリアルタイムな分散処理を可能とする。

 NTT Comでは、各地の生産拠点をカバーできる形でFIELD systemがセキュアにサービス提供されるよう、FIELD systemの早期構築と一元管理運用を支援する。合わせて、FIELD systemのネットワークインテグレーターとして参画することで、製造業へのFIELD systemのスムーズな導入を支援していく。

 NTTデータでは、データ解析技術や業務コンサルのノウハウをもとに、FIELD systemのアプリケーション開発者として参画することで、FIELD systemを利用する企業の業務改革を支援していく。