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米Microsoft、CRMとERPの機能を統合したクラウドサービス「Dynamics 365」

 米Microsoftは6日(米国時間)、新しいクラウドサービス「Microsoft Dynamics 365」を2016年秋に提供開始すると発表した。自社で提供している既存のCRM、ERPのクラウドサービスを統合したもので、財務、フィールドサービス、セールス、業務管理、マーケティングなどの機能を提供するという。

 Dynamics 365は機能ごとに個別展開できるように設計されているため、スモールスタートに対応。各機能はシームレスに連携可能なことから、ビジネスの要件に応じて容易に機能を追加できるとした。

 また、対話型のBIツール「Power BI」とデータ分析基盤「Cortana Intelligence」も統合され、例えばCortana Intelligenceを利用すると、顧客が次にどの商品やサービスを必要とするかを予測するクロスセル分析を、セールス担当者向けに提供できるとのこと。このほか、Dynamics 365 for Field Service内のIoTデータにアクセスし、リソース監視と異常検知を結び付けて、障害が起こる前に現場サービス担当者が対策を取る、といったことも可能になる。

 さらに、Dynamics 365はOffice 365と共通のデータモデルを利用するため、ビジネスアプリの構造化されたワークフローが、連携性と生産性を非構造的な作業と結び付けられるとのこと。

 例えば、セールス担当者がメールを受信し、Office内で財務とセールス支援機能から得た情報に基づいて正しい価格と値引きなどを適用した見積書を返信する、といった作業をOutlookの外に出ることなく行えると説明している。

 あわせてMicrosoftでは、自社およびパートナー企業が提供する業務系SaaSアプリを検索し、テストできるビジネスユーザー向けサービスのサイト「Microsoft AppSource」も発表した。立ち上げ時点で200以上のビジネスSaaSアプリ、アドイン、コンテンツパックが提供されるとのことだ。