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日立、社内環境とネット接続環境を分離する「セキュアWebブラウジングソリューション」

 株式会社日立製作所(以下、日立)は29日、企業や自治体向けに、インターネットを経由した企業・組織内の業務システムからの情報漏えいを防止する「セキュアWebブラウジングソリューション」の提供を開始した。

 ソリューションでは、アプリケーション仮想化を実現する「Citrix XenApp」を活用し、社内ネットワークの業務環境とは別のサーバー上に構築したアプリケーション仮想化基盤上においてインターネット接続のブラウザーを実行し、ユーザーのPCに画面を転送する。これにより、ユーザーの利便性を損なわず、既存の社内システムに手を加えることなく、インターネット分離を実現する。

 また、アプリケーション仮想化基盤上で、セキュリティパッチやアンチウイルス、アプリケーションなどの最新版を一括適用でき、ユーザーはセキュリティ対策を意識することなく、インターネットの利用が可能となる。

「セキュアWebブラウジングソリューション」の概要

 導入にあたっては、日立のこれまでの金融機関や自治体などへの導入実績・ノウハウをもとにしたシステム要件のテンプレートの利用が可能。ユーザー規模や業務内容に応じた最適なシステム構成を容易に提供でき、システム検討期間(要件定義/システム設計)を削減できるほか、顧客ごとの個別設定の大部分を出荷前に行うため、短期間でのシステム導入を実現できるとしている。

 操作ログの収集やファイル転送、マルウェア対策といった、インターネット分離と合わせて導入を検討することが多いサブシステムについても、テンプレート化して提供が可能。提供形態としては、顧客先に機器を設置して従量課金で利用できるマネージドサービスと、顧客資産として一括購入可能な統合プラットフォームの2つの形態から選択できる。

 運用支援ドキュメントや導入トレーニング、専用サポート窓口のほか、アプリケーション仮想化基盤の管理に必要な機能を1画面に集約した運用管理ポータルを提供し、情報システム管理者の運用負荷を軽減。24時間365日のシステム監視で障害を検知し、安定稼働を実現する。

 サービスの価格(税別)は、マネージドサービスでの提供の場合が月額60万円から、統合プラットフォームでの提供の場合が845万円から。