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NTTデータ先端技術など4社、オープン標準の仮想化技術による通信事業者向けシステムの検証を実施

 NTTデータ先端技術株式会社、ブロケードコミュニケーションズシステムズ株式会社(以下、ブロケード)、デル株式会社、レッドハット株式会社の4社は6日、オープン標準の仮想化技術による通信事業者向けシステムの共同検証を実施したと発表した。

 共同検証では、各社のソリューション(開発版を含む)を使用して、通信事業者向けに「OpenStack Tacker」を用いたシステムを構築。NTTデータ先端技術が、ブロケード、デル、レッドハットのSDI/NFVソリューションを組み合わせた上で、設計からサービス実装までの開発・検証を行い、通信事業者のSDI/NFVソリューションの商用利用を想定した構築・運用の実現性を確認した。

共同検証での通信事業者向けシステムのNFV-MANOアーキテクチャー

 検証では、通信事業者のユースケースを想定した運用性・耐故障性の評価を実施。運用性では、L2-VPNおよびL3-VPNをサービスユースケースとして、エンドユーザーからの申し込みに応じた開通・設定変更・廃止の運用自動化の実現性を評価。耐故障性では、L2-VPNおよびL3-VPNを実現するVNFに対して模擬故障を発生させ、自動修復(オートヒーリング)による保守自動化の実現性を評価した。

 検証により、エンドユーザーからの申し込みに応じた開通・設定変更・廃止の運用自動化、障害発生時の保守自動化を実現できることを確認。OpenStack Tackerを用いた通信事業者向け運用システムにて商用での利用を想定した構築・運用・保守を実現できることを確認した。

 4社では今回の検証結果をもとに、VPNサービスとクラウドサービスとの連携など、通信事業者の付加価値サービスに適応可能なシステムの実現に取り組むとともに、通信事業者がオープン標準の仮想化技術を活用することにより、迅速で柔軟にサービスを開発する取り組みを支援し、運用の自動化による運用コスト60%削減を目指すとしている。