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シトリックス、VMware、フォーティネット、ファーウェイなどが最新ソリューションを展示
Interop Tokyo 2015レポート
(2015/6/16 13:00)
複数のWAN回線を束ねるCloudBridge WAN仮想化エディション:シトリックス
「Interop Tokyo 2015」のシトリックスのブースでは、ADC製品の新機種「NetScaler 14000」が展示されていた。NetScaler 22000シリーズとNetScaler 115xxシリーズの間に位置し、大規模なエンタープライズやデータセンター事業者などをターゲットとしている。L7パフォーマンスは30~80Gbps。
また、CloudBridge WAN仮想化エディションも展示。ブースでは、複数のWAN回線を論理的に1つの回線として帯域を拡張し、さらにその1本が切れてもそれを検知してトラフィックやセッションが途切れないようにする様子をデモしていた。なお、CloudBridge WAN仮想化エディションは、Best of Show Awardのエンタープライズ/SMBネットワーキング部門の審査員特別賞を受賞した。
そのほか、MDM/MAM製品の「XenMobile」なども展示。セキュアアプリの「Worx Mobile Apps」などをデモしていた。
クラウド上の仮想ネットワークサービスなどを展示:VMware
ヴイエムウェア(VMware)のブースでは、国内で4日に発表した、パブリッククラウドプラットフォーム「VMware vCloud Air」上でVMware NSXの機能を提供する「VMware vCloud Air Advanced Networking Services」について展示していた。7~9月ごろに提供開始予定。
ブースでは、24個の機能があるうち、クラウド上のL7ロードバランサーと、分散ファイアウォールの2つを主に解説していた。VMごとにファイアウォールを設け、それらを一元管理するもの。それにより、全体に侵入された場合でも、VMを守ることで被害を最小にするモデルだという。
なお、VMware vCloud Air Advanced Networking Servicesは、Best of Show Awardのクラウドプラットフォーム部門のグランプリを受賞した。
ブースではそのほか、VMware vCloud AirやVMware NSX、VMware NSXとトレンドマイクロのサーバーセキュリティ製品の組み合わせによるネットワークセキュリティ、VMware NSXの分散ファイアウォール、DaaSサービスのVMware Horizontal Airなどが展示された。
100GbEの次世代FWなど最新機種を展示:フォーティネット
フォーティネットジャパンのブースでは、100GbEファイアウォール「Fortigate-3810D」のデモをしていた。100GbE×6ポートを備えた機種。
実際にパフォーマンステスターのSpirent Avalancheを用い、徐々にトラフィックを増やして、140Gbpsまでスループットが出るところと、そのときにCPU使用率が4%というところを見せた。説明によると、セッションを張ったあとはトラフィックはASICに渡され、ハードウェアのみで処理されるという。
なお、Fortigate-3810DはBest of Show Awardのセキュリティ部門の準グランプリを受賞した。Fortigate-3810DはShowNetでも利用された。
また、100GbEの次世代ファイアウォール「FortiGate-5000シリーズ」もBest of Show AwardのShowNetデモンストレーション部門の準グランプリを受賞。同じくShowNetでも利用された。
ブースではそのほか、標的型攻撃対策や、次世代ファイアウォール、セキュア無線LANなどが展示された。
仮想統合サービスゲートウェイ「Huawei USG6000V」などを展示:ファーウェイ
SDI ShowCase内に設けられたファーウェイのブースでは、仮想統合サービスゲートウェイ「Huawei USG6000V」が展示されていた。国内では会期中に発表された製品。
USG6000Vは、ルータとロードバランサー、ファイアウォールなどの機能を統合した仮想アプライアンス。x86サーバーのハイパーバイザー(KVM、ESXi、Xen、Hyper-V)上で動作する。また、1つのVMで最大500のマルチテナントに対応する。1+1やN+1の冗長構成もサポートする。
Intel DPDKとSR-IOVにより高速動作。ブースでは、ACL数1万・NAT数1万で80Gbps(10GbE×8)の負荷を処理するところをデモしていた。
用途としては、企業向けvCPE(仮想カスタマー構内設備)、パブリッククラウド、プライベートクラウドを想定している。通信キャリア向けオーケストレーションの「MANO」への対応も開発中だという。
そのほか、ファーウェイ自身のブースもあり、通信機器やサーバーが展示された。そのうち、NE5000EコアルータがBest of Show Awardのキャリア/ISPネットワーキング部門でグランプリを受賞。FusionServer RH8100 V3サーバーがBest of Show Awardのサーバー&ストレージ部門で準グランプリを受賞した。
最新スパインスイッチ「QFX10002-36Q」やContrailなど:ジュニパー
同じ区SDI ShowCase内に設けられたジュニパーネットワークスのブースでは、3月に発表されたL2/L3スイッチ「QFX10000シリーズ」の製品「QFX10002-36Q」を展示していた。
2Uのサイズで、100GbE×12ポート/40GbE×36ポート/10GbE×114ポートのいずれかを備える(同シリーズの「QFX10002-72Q」はそれぞれ倍のポート数)。
またスイッチチップとして、よく使われるBroadcom社製ASICではなく独自の「Q5 ASIC」を採用。ブースの説明では「3~4倍の性能」とのことで、QFX10002-36Qでも100GbEのワイヤレートが出るという。
スパイン(バックボーン層)&リーフ(アクセス層)の2階層構成の、スパインの部分で使われることを想定している。「サーバー間接続が重視されるようになって、帯域が上がってきている」ため、そこでの40GbE/100GbEを狙ったという。
なお、QFX10000シリーズは、Best of Show Awardのデータセンターネットワーキング部門のグランプリを受賞した。ShowNetでもコアスイッチとして使われていたそうだ。
また、エッジルータのMXシリーズをx86上の仮想アプライアンス化した、Junos OSベースのキャリアグレード仮想ルータ「vMXバーチャルアプライアンス」についても展示していた。なお、Best of Show AwardのNFV部門のグランプリを受賞した。
そのほか、商用SDNコントローラの「Contrail」などについても展示されていた。