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2016年はVR時代が始まる? Oculusなど主要製品が発売に

 VR(バーチャル・リアリティ)に熱い視線が集まっている。FacebookのOculus、ソニーなどが、VRを利用するためのヘッドセットなどの一般向け製品を今後数カ月で次々に製品をリリースする予定で、“VRイヤー元年”との声も出る。業界としてみると、スマートフォン市場のかげりを受け次の大市場として期待したいところだが、懐疑論も見られる。

Oculus、ソニーのVR製品発売へ、Appleにも動き

 Facebookは1月はじめ、VRヘッドセット「Oculus Rift」の予約を開始した。発売は3月末の予定だ。VRデバイスとしては昨年末に販売を開始したSamsungの「Gear VR」に次ぐものとなる。Oculusに続いてソニーも今年前半に「PlayStation VR」を発売する予定で、HTCも同時期に「HTC Vive」を一般消費者向けに発売するとしている。VRではないが、Microsoftは「HoloLens」を開発者向けに提供済みだ。こちらも一般販売の発表が待たれている。

 コンシューマ向け製品でその一挙一動が注目されるAppleは、これまでVR分野では、あまり名前が挙がることはなかったが、1月の決算発表の席でCEOのTim Cook氏がVRを「ニッチとは思わない」と述べたことが報じられた。Cook氏は続けて「VRは本当にクールだと思う。それに面白いアプリケーションも出てきている」と続けた。

 さらに1月29日になって、AppleがVR開発部門をひそかに設けていた、とFinancial Timesが報じた。数百人規模で、VR専門家を集結させており、既にヘッドセットのプロトタイプも開発しているという。Apple自身は例によって沈黙を守っているが、同社が本気で取り組んでいるのだとすると、そのインパクトは大きいだろう。

(岡田陽子=Infostand)