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Googleが配車サービスに参入?  Uberとの関係に異変か

Uberは自動運転カー、Googleは配車サービスへ

 一方、Bloombergの記事が出た同じ日、Uberはカーネギーメロン大学との戦略提携を発表した。提携の下、Uberは同大学の施設や国立ロボティックスエンジニアリングセンターで、地図技術、車両の安全性、自律技術などの分野で共同研究する。

 Uberはまた、カーネギーメロン大学キャンパス近くにUber Advanced Technologies Centerを立ち上げ、「皆がどこでも利用できる安全で信頼できる輸送」を目指して、最新技術の研究開発を行う計画としている。

 それにしても、Uberは自動運転カーを開発するにあたって、なぜ関係の深いはずのGoogleと組まなかったのだろう。

 Bloombergによると、Uberは少し前から自動運転カーを開発するGoogleの動きに懸念を抱いていたようだ。Google Xで無人運転カーの開発と統括するChris Urmson氏は、1月のデトロイトモーターショーで、無人運転カーの用途としてパトロールのほか、乗客の輸送などの分野を考えていると述べたという。これはUberのコアビジネスと競合する。

 こうした懸念と、さらにはDrummond氏が見せたアプリ。実際に、これらがGoogleと組まなかった理由だったのかは定かではない。Uberの最高製品責任者、Jeff Holden氏はRe/Codeのインタビューで、自動運転カーでGoogleと提携しなかった理由について「Googleとの関係にはさまざまな側面がある」と説明。今後も関係が継続することを望んでいると述べるにとどまった。

 また、Holden氏は無人運転カーについては「長期的ビジョンに基づくもの」「(自動運転カーなどの)自律技術分野が急速に進展しており、いま動かなければ将来に手遅れになる」とコメントしている。

(岡田陽子=Infostand)