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ついにサポート終了 長命OS「Windows XP」の“引退”

 その日はついにやってきた――。Windowsシリーズの中で長く使われ続けた「Windows XP」の延長サポートが4月8日で終了。引退の日を迎える。リリースから13年。Microsoftは新OSへの移行を促してきたが、いまだに世界中で利用されており、そのシェアはPC OSの3割に達するという。いよいよその日を前にして、セキュリティの問題や、サポートのあり方がクローズアップされている。

リリースから13年、なおデスクトップでシェア2位

 Windows XPは、予想を大きく上回る長いライフサイクルを歩んできた。Microsoftは当初、2007年に無償サポート終了を予定していたが、利用が多いことから7年延命。今回は、2度目の約束でMicrosoftのサポートが打ち切られることになる。その間、2007年の「Windows Vista」、2009年の「Windows 7」、そして2012年に「Windows 8」と3つの新OSがリリースされている。Net Applicationsによると、2月のデスクトップOSシェアでXPは29.3%。47.31%のWindows 7に次ぐ2位の地位にある。

 XPは家庭、そして企業でも使われているが、世界で95%以上という圧倒的なシェアの分野がある。現金、暗証番号などを扱うATM(現金自動受払機)だ。Financial TimesやReutersによると、世界に220万台あるWindows XPベースのATMのうち、4月のサポート終了までに新しいOSへのアップグレードが完了するのは、3分の1程度になる見込みという。残りについては、銀行がMicrosoftに追加料金を払って有償サポートを求めるようだ。

 Reutersは主要銀行の対応をまとめ、Bank of AmericaはMicrosoftに延長サポートを求める予定だと伝えている。1万9200台のATMを持つJP Morganは今年7月にWindows 7への移行を開始する予定で、2014年中に作業が完了する見込み。1万2000台のATMを抱えるCitigroupは現在アップグレードのプロセス中という。

 英国の銀行はもっと動きが遅い。RBS(The Royal Bank of Scotland)は3年間追加サポートを求める計画で、アップグレードは2015年から3年間をかけて行うという。同行は9000台のATMを持っている。Barclaysは現在Microsoftと追加サポートについて協議中。Lloydsは2016年まで有償サポートを受け、2014年後半に7000台のATMのアップグレードに着手する。HSBCは2年前に3年計画をスタートさせており、2015年の完了を見込んでいる。

 このように、Microsoftへの延長サポートを求める金融機関は多く、Microsoftの広報担当も「大企業顧客の中には移行が完了していないところがあり、これらはカスタムサポートを購入している」とReutersに語っている。カスタムサポートの価格は、そのつど協議して決めるという。財務サービスのSunGard Consultingは、延長サポートとアップグレードのコストは英国の主要銀行だけで5000万〜6000万ポンド(約1億ドル)に達すると予想している。

(岡田陽子=Infostand)