Infostand海外ITトピックス

中国政府向け特別版「Windows 10」完成 米国企業参入の条件とは

バックドア組み込みの要求があるのか?

 中国政府向けWindows 10と、通常版のWindows 10の違いは明かされていないため、メディアではいくつかの推測が浮上している。

 PC Authorityは、セキュリティ要件としてMicrosoftに送るデータが少なくなると予想する。中国政府が米国企業にデータを渡したくないのは当然だろう。一方、Windows Reportは、C&Mの役割を、テストでのフィードバックの収集や、OSを特定のニッチ顧客に適したものにするための要件についての情報収集だろうとしている。

 WSJも、「中国政府は間違いなくWindowsへのバックドアアクセスを歓迎するだろう」(米外交問題評議会のデジタル・サイバーポリシープログラム担当ディレクター、Adam Segal氏)との見方を紹介する。中国では2016年11月にサイバーセキュリティ法が通過しているが、同法の下、中国政府は技術企業に対し、政府への「テクニカルサポート」を提供するよう求めることができる。これが、中国政府によるWindowsなどのプログラムへのバックドアのアクセス要求につながる可能性があるというのだ。

 一方でMicrosoftは、政府機関にバックドア経由のアクセスを提供することには強く反発してきた。2016年4月には、データの調査が行われたことをその顧客に告知することを禁じた当局の命令について、違憲訴訟を起こしているし、iPhoneのロック解除巡るAppleとFBI(米連邦捜査局)の論争ではAppleを支持した。WSJはMicrosoftの法務顧問兼プレジデントのBrad Smith氏が「バックドアは地獄への道の始まりを意味する」と2016年のRSA Conferenceで語ったことを挙げる。とはいえ、Microsoftが、中国当局のバックドアの要求を受け入れないとは限らない。