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クラウド向けストレージでは新技術の採用を重視~IDC Japan

 IDC Japan株式会社は25日、国内クラウド向けストレージ市場予測を発表した。それによると、2013年の国内クラウド向けストレージの支出額は、前年比35.6%増の194億900万円、出荷容量は245.8PBとなる見込みで、国内ディスクストレージシステムの支出額の8.3%、出荷容量の12.4%に相当という。

 国内クラウド向けストレージ市場とは、国内のクラウドインフラ(パブリッククラウド、プライベートクラウド)で利用されている外付け型と、サーバー内蔵型のディスクストレージシステムの合計値。テープ、スイッチなどその他のストレージハードウェアや、ソフトウェア、サービスは含まれていない。

 2013年に同市場が高成長しているのは、パブリッククラウド、プライベートクラウドともストレージインフラに対する投資が本格化してきたため。またクラウド向けストレージでは、従来型インフラ向けストレージに比べて、ストレージ仮想化、マルチテナント機能、フラッシュストレージ、スケールアウトストレージなどの新技術の採用が重視されている点が特徴で、特にパブリッククラウドを展開する事業者では、インフラのコスト削減や利用率向上、提供サービスの差別化や競争力向上のために、ストレージの新技術を導入する傾向が強くなっているとのこと。

 なお、2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR)は支出額が29.7%、出荷容量が77.5%と予測されており、2017年の支出額は524億7800万円に達するとIDC Japanでは予測した。その時点では、国内ディスクストレージシステム市場においてクラウド向けストレージが占める割合は、支出額で21.3%、出荷容量で32.8%に達する見込みとしている。

国内クラウド向けストレージの支出額予測、2012年~2017年(出典:IDC Japan)

石井 一志