NEC、通信事業者向け「トラフィック削減ソリューション」~スマートフォンによるトラフィック急増に対応


 日本電気株式会社(NEC)は28日、スマートフォンによるトラフィック急増を抑制する通信事業者向け「トラフィック削減ソリューション」を発表した。これを通信事業者のネットワークに追加することで、ネットワークトラフィックを従来比約20%削減するという。販売は同日より開始される。

 「トラフィック削減ソリューション」は、通信事業者におけるネットワークトラフィックを最適化するソリューション。端末の能力や無線環境の変動を考慮して映像データ流量の最適な制御を行ったり、Web画面内のテキスト部分の圧縮、静止画変換を行ったりすることで、トラフィックを抑制する。

 具体的には、NECの中央研究所が開発したネットワーク帯域変動予測技術を活用し、直近の映像データの送信量をもとに、将来の送信データ量を予測。そこで予測したデータ量にあわせて、適切に映像配信ペースを制御する。

 また、端末側での映像データのバッファ蓄積状態を高精度に予測する機能を搭載。メモリ容量や処理性能など、端末ごとに異なる能力を把握し、それに応じてきめ細かくデータ流量を制御することで、映像視聴中に再生が停止してしまう現象が発生しない、安定した視聴環境を提供するとのこと。

 テキストデータについては、Web画面のテキスト部分を端末側で復元できる形式に圧縮・送信する仕組みを導入した。また、スマートフォン、タブレットなどの端末種別ごとの表示性能にあわせ、端末個別に最適な圧縮方法を自動選択して、テキストや画像などを圧縮・送信すること可能。これによって、端末の表示品質を保ちつつ、配信データの削減を実現するとしている。

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(石井 一志)
2012/2/28 14:45