日本HP、VMware対応を強化した「IceWall SSO」新版


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は9日、シングルサインオン(SSO)製品の新版「HP IceWall SSO Ver.10.0」を発表した。

 イントラネットからBtoB/BtoCサイト、さらにOpenIDによるサイト間連携まで幅広い環境で活用できるWeb SSO製品。新版では、認証サーバーの複数化による「拡張性の向上」、認証サーバーダウン時の認可処理継続による「可用性の向上」、仮想環境への対応強化などによる「運用性の向上」を図った。

 拡張性の向上では、新搭載された「認証モジュールの分散化」機能により、認証サーバーの複数化を実現。負荷分散や処理性能の向上を可能にしている。これにより、クラウドサービスの導入拡大に伴う認証範囲拡大に対応するほか、IPv6にも対応し、今後想定されるさまざまなネットワークからのアクセスをサポートしたとする。

 可用性の向上では、認証データベースがダウンした際でもアクセス認可処理が継続できる「アクセス専用スレッド」を追加。

 運用性の向上では、認証サーバーを停止することなく、認証モジュールの設定を変更できる「ノンストップメンテナンス」機能を追加するとともに、各ユーザーからのアクセスによる一連のログ出力をトラッキングするための「トランザクションID」も実装。障害発生時に迅速に解析できるようにした。

 また、VMware環境における認証基盤の動作検証を実施し、仮想環境への対応を強化。具体的には、「認証サーバーの複数システム共有」および「仮想化によるサーバー集約」について動作検証を行い、そのベストプラクティスを提示している。このほか、企業内とクラウド環境の接続を目的とした独自プロトコル「ICP 2.0」のHTTP化も実現したという。

 価格は、100ユーザーで157万5000円から。今後約10年先までの長期サポートプランも新たに提供する。

関連情報