元「Amazon EC2」開発統括者のベンチャー米Nimbula、クラウドOSを発表


 ベンチャー企業の米Nimbulaは6月23日(米国時間)、クラウドコンピューティングOS「Nimbula Director」のベータ版を発表して、ステルスモードから正式に企業として活動を開始した。初の製品で、柔軟性、拡張性、信頼性、セキュリティ、容易さの5つの要件を満たすという。

 Nimbulaは、2006年までAmazonに在籍し、「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」の開発を統括したChirs Pinkham氏と、Willem van Biljon氏が共同で設立した。取締役には、元VMwareのDiane Greene氏も名を連ねている。Amazon EC2のような拡張性を持つプライベートクラウド技術の提供を目指す。

 同社は2009年前半、Sequoia CapitalとVMwareから575万ドルの資金を調達してステルスモードに入った。Pinkham氏はCEOを、van Biljon氏は製品担当副社長を務めている。

 Nimbula Directorは、オンプレミス/オンデマンドのITリソースを管理できる包括的なクラウドコンピューティングOS。サーバーなどの基盤技術を抽出し、仮想データセンターとして取り扱えるようにする。クラウド制御ソフトウェアを分離し、RESTful HTTP APIを活用してコマンドラインインターフェイスやWeb管理画面から管理できる。

 すでに、財務サービス、技術、ヘルスケアなど、国際的な大企業6社がベータ版を利用しているという。正式版は、2010年秋の提供を予定している。

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(Infostand)
2010/6/25 11:35