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F5、セキュアな企業向けAIを実現に向けRed Hatとの戦略的な協業を拡大

 米F5は現地時間5月19日、米Red Hatとの協業を拡大し、企業が安全かつ高性能なAIアプリケーションを大規模に導入および拡張できるよう支援すると発表した。F5アプリケーション配信およびセキュリティプラットフォームとRed Hat OpenShift AIの統合を可能にすることで、F5の顧客はAIを迅速かつ安全に導入できるようになり、検索拡張生成(RAG)、安全性の高いモデルの提供、大規模なデータの取り込みなど、実践的かつ価値の高い業務に集中することが可能になるとしている。

 F5では、増大するAI導入のニーズに対応するため、Red Hatと協力し、企業がAIを実用化するために必要とされる現実世界の基盤技術に焦点を当てていると説明。データパイプラインの安全性確保から推論パフォーマンスの最適化まで、F5のソリューションは、各組織が自信を持って、迅速かつ制御可能な形でAIを導入できるよう支援するとしている。

 両社の協業により、検索拡張生成(RAG)と大規模モデルを提供。F5は、Red Hat OpenShift AI上でAI搭載アプリケーションをサポートし、大規模言語モデルとプライベートなデータセットを組み合わせることで、安全なデータフロー、高いGPU利用率、および高速な応答時間を実現する。

 ビッグデータの処理と取り込みに向けては、MinIOとF5がRed Hat OpenShift AI上で連携することで、顧客がAIのトレーニングと推論向けに大規模なデータセットの取り込みを加速できるようにする。

 さらに、F5は、分散クラウド上のウェブアプリとAPI保護(WAAP)およびF5 BIG-IPソリューションを通じて、プロンプトインジェクション、モデル盗用、データ漏えいなど、進化する脅威に対する堅牢な保護を提供する。

 また、F5は、そのビジョンの一環として、Red Hatと協力しながらオープンソースイノベーションの推進に注力していると説明。Red Hat OpenShift AIは、ハイブリッド環境においてAIアプリケーションの構築と推進を行うため、モジュール式かつオープンなプラットフォームを提供する。一方、F5のAPIゲートウェイとAIセキュリティ機能は、顧客を単一のクラウドやツールセットに縛ることなく、よりシームレスに統合できるように設計されている。この協業により、F5は、Red Hat OpenShift AIを活用し、各組織がオープンで柔軟なAIインフラを採用できるよう支援している。