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JBCC、良品画像の学習のみでプリント基板の検品を行えるAIクラウドサービス パイロット版を提供開始

正式版は4月末の提供を予定

 JBCC株式会社は22日、良品画像の学習のみでプリント基板の検品を行えるAIクラウドサービス「イノベース -Inspection-」のパイロット版を提供開始すると発表した。なお、パイロット版は一部機能が制限されており、正式版は4月末の提供開始を予定している。

 「イノベース -Inspection-」は、プリント基板検査に特化した、高精度なAI検品を提供するクラウドサービス。30~100枚程度の正常画像をワンクリックでAIに自動取り込みでき、学習は数時間で完了するという。

 学習終了後は、キズやゴミ付着といった検査において、髪の毛の10分の1の太さに匹敵する5ミクロンの異常まで、AIが自動で判定する。また、検査と同時にバーコードやQRコードによる基盤の個体識別が可能。製品ごとの不良品率を算出する等、検品結果をデータ解析に役立てられるとした。

 このサービスを利用すると、目視で検品していた場合の作業の効率化はもちろん、従来必要とされていた膨大な数の不良品画像収集の手間と、AI技術者が行っていた、AIへのデータ取り込みにかかる時間も削減されることから、目視・AI双方の検品作業の効率化および自動化に貢献するとしている。

 なお、導入は最短2週間で可能。先行ユーザーへの導入では、プリント基板1枚あたりの検査時間が、目視の場合の15分から1分に短縮され、1日あたりでは、工場全体で50時間かかっていたものが3.3時間に削減されるなど、作業時間の93%削減を実現したとのことだ。