ニュース

実際の音声で表現を教示可能――、東芝デジタルソリューションズの音声合成ツール「Voice Track Maker」

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は17日、ゲームやコンテンツを制作するクリエーター向けの音声合成ツール「Voice Track Maker」を発表した。AIが声の表現を自動で分析し、音声合成に抑揚とテンポの演出を与える機能を搭載している点が特徴で、同日より販売を開始する。

 Voice Track Makerは、テキストから音声合成を行えるWindows PC用のソフトウェア製品。複数の声辞書を組み込んで、自由で滑らかな発話を作成できるほか、人の音声の抑揚とテンポの情報をその場で分析し、音声合成にまねさせて発声する「韻律射影機能」を搭載した。

 これにより、従来の音声合成での感情表現機能(喜び、怒り、悲しみなど)では難しかった、さまざまな演技表現を再現可能。東芝デジタルソリューションズでは、ユーザーが模範となる演技表現をソフトウェアに教えられるようになったため、ゲームやコンテンツの制作など、人の声の収録を必須としないクリエーション分野へ、活用の幅が広がることを想定しているという。

 製品ラインアップとしては、基本機能と声辞書3本をセットにした「Pro Light」、基本機能と声辞書8本をセットにした「Pro」、無料体験版の「Elements」を用意した。声辞書は人の収録音声(生声)を基にしており、Pro Light/Proではオプションでの追加にも対応する。

 価格は、Pro Lightが3万3000円、Proが16万5000円。Pro Light/Proでは、商用ライセンス登録を行えば、商用での利用も可能とのこと。