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明治安田生命、安全なクラウド利用を支援するソリューション「HUBクラウド」を導入

全国約1300拠点の従業員約5万人に向け、NTT Comが提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は30日、明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)に対し、安全なクラウド利用を支援するソリューション「HUBクラウド」を提供すると発表した。2019年度より、全国約1300拠点の従業員約5万人に向けて順次展開するという。

 明治安田生命の基幹業務システムはオンプレミス中心に構築・運用されており、システム変更・追加やセキュリティ対応に時間を要するなどの課題を抱えているという。そこで同社は、Office 365などのSaaSを活用し、オンプレミスでのシステム運用稼働を軽減させるとともに、柔軟なシステムへの改良によって、働きやすい環境を実現する次期基幹業務システムを開発している。

 今回提供されるHUBクラウドは、明治安田生命の基幹ネットワークとSaaSなどの外部サービスをセキュアに接続し、社内外からのアクセスを一元管理するクラウド型ソリューション。明治安田生命の基幹ネットワークに接続しているさまざまなデバイスから、SaaSやインターネットなどさまざまな外部サービスへセキュアにアクセスするための機能を、NTT Comの企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」上で提供する。

 このうちSaaSへの接続機能では、インターネットを経由せず、閉域でSaaSへの接続を行えるようにする。明治安田生命は従来、基幹データセンター経由でSaaSにアクセスしていたが、これを直接接続とすることで、基幹データセンターへのトラフィック集中を回避し、セキュアかつ低遅延な利用環境を実現するとした。

 また、ブラウザ仮想化基盤やURLフィルタリングを活用した、セキュアなインターネット接続機能「セキュアインターネットゲートウェイ」を提供。セキュリティ専門チームによる24時間365日の監視態勢により、万全な接続環境を実現するとしている。

 さらに、ID連携によって、一度のログインのみで各サービスに認証可能なシングルサインオン(SSO)環境も提供される。明治安田生命社内のPCや社用スマートフォンで利用でき、Office 365をはじめとするSaaSや社内業務アプリケーションへ、セキュアかつ迅速なアクセスを行えるという。

 このほか、社用スマートフォン向けにはVPN接続機能を提供。デバイス検疫に加え、明治安田生命の業務アプリケーションとAPI連携することにより、場所にとらわれない柔軟なワークスタイルを可能にした。

 なおHUBクラウドは、NTT Comのデータセンター内で明治安田生命の基幹業務システムと直結することにより、耐障害性を確保しているとのことだ。