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国内データセンターネットワーク機器市場、2015年の市場規模は前年比10.4%増の906億7200万円

 IDC Japan株式会社は13日、国内データセンターネットワーク機器市場の2015年の実績と予測を発表した。

 データセンターに導入されたイーサネットスイッチ、ADC(Application Delivery Controller)、WAN最適化から成るデータセンターネットワーク機器市場について、2015年の国内市場規模は、前年比10.4%増の906億7200万円と推計。成長は、データセンターインフラストラクチャの拡張が続いていることによるもので、企業のクラウド活用の継続的進展や、モバイルアプリケーションの活用がよりいっそう消費者の生活に密接に結び付く動きが背景にあるとしている。

国内データセンターネットワーク機器市場 支出額予測、2014年~2020年(出展:IDC Japan)

 一方で、製品分野別では勢いに差が見られ、データセンター向けイーサネットスイッチ市場は、クラウドやモバイルサービス基盤向けに需要が大きく伸びたが、ADCとWAN最適化は前年を下回った。これらの伸び悩みの背景には、市場の成熟化とアプリケーション利用環境の変化があると分析している。

 データセンター向けイーサネットスイッチ市場については、シスコシステムズ、ブロケードコミュニケーションズシステムズ、アリスタネットワークスが市場の拡大をリードしたと説明。ブロケードコミュニケーションズシステムズは、データセンター内ネットワークの拡張性を高めるレイヤー2ファブリック技術の浸透をけん引、アリスタネットワークスは、高速度ポートを必要とするクラウド事業者などから特に支持され、売上を前年の2倍以上に拡大。首位のシスコシステムズは、クラウドITインフラストラクチャ向けおよびトラディショナルなデータセンター向けのいずれの領域でも、引き続き他社を圧倒する実績を上げたとしている。

 国内データセンターネットワーク機器市場は、クラウドやモバイルアプリケーションの活用とともに今後も成長を続け、2015年~2020年の年間平均成長率は2.8%と予測。中でも、データセンター向けイーサネットスイッチ市場の2015年~2020年の年間平均成長率は3.2%となり、今後もデータセンターネットワーク機器市場をけん引すると分析している。

 IDC Japanコミュニケーションズ グループマネージャーの草野賢一氏は、「データセンターネットワーク機器市場では、アーキテクチャ競争が大きなポイントになる。データセンターネットワークアーキテクチャの先進性や運用における革新性を競争の主眼に置いて、次世代アーキテクチャの主役の座を勝ち取ることを狙うべきである」と述べている。