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アシストとイーセクターが連携、より安全な自治体向けインターネット分離ソリューションを提供へ

 株式会社アシストと株式会社イーセクターは31日、両社共同で自治体向けのインターネット分離提案を推進すると発表した。アシストが提供するクライアント仮想化製品「Ericom」を基盤とした標的型攻撃対策「ダブルブラウザ・ソリューション」と、イーセクターの提供するファイル無害化機能を実装した「VOTIRO Secure Data Sanitization(SDS)」を組み合わせ、インターネット分離を実現するという。

 アシストが提供する「ダブルブラウザ・ソリューション」は、内部ファイアウォールを設置して業務端末からのインターネットアクセス(HTTP/HTTPS)を遮断する代わりに、サーバーの仮想環境上に用意したブラウザ(仮想ブラウザ)を経由して、インターネット接続を行えるようにするソリューション。

 仮想ブラウザの実行サーバーはインターネット接続セグメントに置かれるが、インターネットからダウンロードしたファイルを編集したり、ブラウザで閲覧できないファイルをローカルPCで閲覧する場合は、実ファイルを内部ネットワークに持ち込む必要がある。その際に、ウイルス対策ソフトウェアや振る舞い検知型のサンドボックスを利用してセキュリティを高めることはできるが、亜種や高度なマルウェアをすべて阻止することは難しい。

 そこでアシストとイーセクターでは、「ダブルブラウザ・ソリューション」と「VOTIRO SDS」の連携テストを実施。仮想ブラウザでインターネットからダウンロードしたファイルを「VOTIRO SDS」で無害化し、内部ネットワークで問題なく利用できることを確認したという。

 一般的にマルウェアや悪意あるコードは、ファイルのメタデータや空ビットスペース、マクロの中に潜んでいるが、イーセクターの提供する「VOTIRO SDS」は、これらのデータを見つけて削除したり書き換えたりすることで、問題のないファイルに洗浄し無害化を行うことができる。これにより、シグネチャの存在しない未知の攻撃でも防ぐことが可能になるとのこと。

 アシストは、Ericomのパートナー企業を通じて「ダブルブラウザ・ソリューション」と「VOTIRO SDS」を提供し、インターネット分離の提案を従来以上に強化する考え。一方のイーセクターは、Ericomパートナー企業として「ダブルブラウザ・ソリューション」と「VOTIRO SDS」を組み合わせた提案を実施するとともに、ほかのEricomパートナー企業への「VOTIRO SDS」の販売と導入作業を提供していくとしている。

石井 一志