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宗像水光会総合病院が「EMC VSPEX」採用、約370台の端末と約60台のサーバーを集約

 株式会社ネットワールドは23日、福岡県福津市の医療法人社団水光会 宗像水光会総合病院が、ICTインフラの刷新にあたり、ネットワールドが提供する垂直統合型インフラ(コンバージドインフラ)製品「EMC VSPEX」を採用したと発表した。システムの導入・構築は、同病院のITパートナーである株式会社ブレスが担当している。

 宗像水光会総合病院では従来、セキュリティの観点から医療業務系と情報系で別々の端末を利用していたものの、端末数が2倍になるため老朽端末の更新や日々の運用に多くのコストと手間がかかり、改善が求められていた。また、医療業務の多くがシステム化されるようになったことで部門サーバーの数が年々増加し、その結果として運用・管理の負荷が増大。さらに、電子カルテシステムの導入によってICTインフラを抜本的に見直す必要が生じていたという。

 そこで同院は仮想化技術による課題解決に着目したが、病院のシステムは24時間・365日の稼動が要求されるため、統合仮想環境には高い性能・信頼性が要求される。加えて、電子カルテシステムの構築作業を行うにあたっても、要員が限られているので、インフラは高品質を維持しながらできるだけ短期間で構築する必要があったとのこと。

 こうした課題に対して選定されたのが、コンバージドインフラの「EMC VSPEX」。サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、ハイパーバイザーなどの主要コンポーネントをあらかじめ検証済みの状態で提供することから、基盤部分の細かい動作検証などが不要で、仮想化基盤への移行を非常にスムーズに進められる点が評価された。

 新しいインフラでは、物理サーバーとして、VDI用4台と仮想サーバー用3台、合計7台の「Cisco Unified Computing System(UCS)」が用いられ、ストレージには2台の「EMC VNX5200」が導入されている。

 VDI用サーバーでは約370台の端末を集約。仮想サーバーも61台が稼働しているが、統合管理により運用業務の省力化、効率化が実現しているほか、情報系端末がVDIに統合され端末の更新が不要になったこと、物理サーバー台数も61台から3台に削減されたことから、今後5~6年ではハードウェアコストが約4割削減されると見込まれている。なお、このシステムは、VDIへのリソース割当量を最小限から徐々に拡張し、最適なスペックを探る方法を採用したことにより、無駄のないリソース活用を実現しているとした。

石井 一志