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国内エンタープライズストレージ市場、フラッシュ技術の利用が加速~IDC Japan調査
(2015/11/24 12:49)
IDC Japan株式会社は24日、国内エンタープライズストレージシステム(外付型ストレージとサーバー内蔵型ストレージの合計)のメディアタイプ別市場実績と2019年までの予測を発表した。
IDC Japanでは、エンタープライズストレージシステムを、「Performance optimized」(FC、SASのインターフェースを持ち、回転数が1万回転以上のHDDを搭載したシステム)、「Capacity optimized」(SATA、SASのインターフェースを持ち、回転数が7200回転以下のHDDを搭載したシステム)、「I/O intensive」(フラッシュなどのソリッドステートストレージを搭載し、主に高速なリード/ライトが必要とされる用途で利用されるシステム)の3つのメディアタイプに分類し、市場実績の調査と予測を行っている。
2014年~2019年における国内エンタープライズストレージシステム全体の売上額の年平均成長率は1.3%と予測している。内訳は、Performance optimizedがマイナス12.4%、Capacity optimizedが8.5%、I/O intensiveが27.1%。
I/O intensiveについては、2014年の売上額は137億8000万円(前年比58.1%増)、2015年は196億3600万円(同42.5%増)で、2019年には457億4500万円に達すると予測している。
2014年から2015年にかけては、国内エンタープライズストレージシステム市場においてフラッシュ技術を利用したI/O intensiveストレージの普及が本格化していると分析。既存のPerformance optimizedよりもさらに高いストレージI/O性能を求める需要が拡大しているほか、仮想化環境で利用されるストレージI/O性能のボトルネック解消が強く求められるようになってきたためとしている。
また、2014年~2015年の特徴としては、フラッシュデバイスのみを搭載したオールフラッシュアレイ(All Flash Array:AFA)の市場が国内でも急速に立ち上がってきたことが挙げられるとして、AFA市場は当初は新興ストレージベンダーを主体に立ち上がったが、大手ストレージベンダーが相次いで参入したことで市場の成長が加速されているとしている。
IDC Japanエンタープライズインフラストラクチャ/IPDS/PCs グループディレクターの森山正秋氏は、「AFAは、特定のアプリケーションのI/O性能を高速化するだけのソリューションではなく、ハードウェアコストの削減、設置面積の縮小、電力コストの抑制などの複合的な経済効果により、国内企業のITインフラの投資パターンを変える可能性を持っている」と分析している。