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セキュアドローン協議会、会員4社で「ドローンとクラウドを使ったソーラーパネル検査サービス」を提供

 セキュアドローン協議会は22日、会員企業4社(エナジー・ソリューションズ株式会社、サイバートラスト株式会社、ソフトバンク・テクノロジー株式会社、株式会社ユビキタス)により、ドローンとクラウドを活用したソーラーモジュール(太陽電池パネル)の検査サービスを共同開発し、実証実験を行うと発表した。

 セキュアドローン協議会は、ドローンの安全なシステム操作環境とセキュアなクラウドサービスの構築に向け、6月に設立された協議会。

 今回の4社の協業では、各社が持つセキュリティ技術、IoTクラウド/組み込みソフトウェア関連技術、ソーラーO&MシステムといったICT関連技術の知見と経験を生かし、ドローンの機器認証と自動航行制御、IoTクラウドでの管理データのビッグデータ化・解析を行い、ソーラーモジュール検査の時間短縮、省力化およびコスト削減を実現する。

 ソーラーモジュールでは、製造時のハンダ不良などの不具合や、落ち葉などの付着が原因となり、その部分が発熱してモジュールの一部が破損する「ホットスポット」が発生する。こうしたホットスポットを早期発見することで、発電量の低下を抑制することが可能となる。

 現在のモジュール検査方法は、赤外線カメラでソーラーモジュールを撮影し、セルの異常温度部分を発見するものだが、撮影は熟練者が地上から行うか、航空測量会社に空撮を依頼する必要があるため、検査コストが高くなり、検査から対策までに時間がかかるといった課題がある。

 ドローンとクラウドを活用した検査サービスでは、赤外線カメラ搭載ドローンを使用するため、1MWメガソーラーの検査を約20分で終えることができ、赤外線画像を即座にデータセンターで画像解析し、検索結果情報を現場にフィードバックするため、問題解決に即座に対応できる。また、コストも従来の2分の1から3分の1で提供できるとしている。

 4社では、ソーラーモジュール検査システムおよび検査方法についての特許を出願。今後、太陽光発電所の定期検診におけるソーラーモジュール検査サービスの共同開発とサービス提供を実施していくとしている。

三柳 英樹