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アラクサラ、IoT時代のニーズに対応したシャーシ型コアスイッチ「AX8300Sシリーズ」

 アラクサラネットワークス株式会社(以下、アラクサラ)は5日、シャーシ型コアスイッチ「AX8300Sシリーズ」を発表した。IoT時代のニーズに対応した、拡張性、安全性、セキュリティ機能を備えているという。出荷開始は、2016年3月の予定。

AX8300Sシリーズの「AX8308S」

 「AX8300Sシリーズ」は、8UサイズにGigabit Ethernet(GbE)ポートを最大192基収納できるシャーシ型コアスイッチ。急増するモバイル端末やIoTデバイスを収容するために、企業ネットワークにも数万単位の端末収容能力が求められることから、ARPエントリ数(装置あたり最大85K)やACLエントリ数(同・最大128K)などを強化し、多くの端末を直収できる高い収容能力を備えているという。

 また、アラクサラ製品が持つフォールトトレラント・アーキテクチャを継承した上で、CPU切り替え時に経路表とプロトコル状態の両方を維持するNon-Stop-Routing機能を備え、OSPFやBGPの耐障害性が向上した。さらに、マルチシャーシ・フォールトトレラント機能により、ディザスタリカバリ(DR)/BCP対応で必要とされるビル間・局舎間の冗長にも対応できるとのこと。

 セキュリティ面では、スイッチに入ってきたパケットの中から指定条件にマッチしたパケットだけをミラーリングする「選択ミラー機能」、スイッチからセキュリティ装置やサーバーへパケットを出力する際に、バースト的なトラフィックを自動的に平滑化する「サーバガード自動シェーピング機能」を搭載。セキュリティ装置と連携して、ネットワークを含むシステム全体のセキュリティを向上させることが可能としている。

 また、異なるインターフェイスを効率よく収容可能なマイクロラインカード構造を採用し、1/4スロットサイズのネットワークインターフェイスカード(NIF)単位で増設可能なため、段階的な容量増設の際にも設備投資効率を改善できる。インターフェイスは、GbEポートであれば最大192基、10GbEポートでは最大48基を収納可能で、1台で20本の10GbE回線に対してワイヤレート提供できるとした。なお、40GbE/100GbEにも対応予定で、将来の回線速度増速にも対応する。

 管理面でも、ユーザーが自由に機器の運用をカスタマイズできるスクリプトをサポートしているので、イベントモニタリングを行って、対象となるイベント発生をトリガーとして、メールでイベント通知、統計情報コマンドの実行、コンフィグ変更、特定モジュール/回線の運用開始・停止などを行える。

 価格は、NIFなどの回線収容部を含まない最小起動構成で、478万円(税別)から。アラクサラでは、5年間で約3000台の販売を見込んでいる。

石井 一志