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アパレル業に特化した販売管理クラウド、NECが提供

色・サイズ別の商品管理機能などを搭載、第1号ユーザーとしてハヤシゴが採用

 日本電気株式会社(以下、NEC)は13日、アパレル業界特有の商品管理や取引形態に対応したクラウド型販売管理サービス「アパレル業向け N-town(エヌタウン)販売管理」を発表した。第1号ユーザーとして、婦人靴の企画販売などを行う株式会社ハヤシゴに提供するという。

 「アパレル業向け N-town販売管理」は、クラウド型ビジネスプレイス「N-town」の販売管理サービスをもとに、株式会社オーシーシー情報センター(以下、オーシーシー)と共同で開発した、アパレル業向けの販売管理クラウド。アパレル業界特有の色・サイズ別の商品管理機能や、入荷商品を得意先・店舗別に振り分ける出荷振り分け機能などを提供する。また、店舗での売上・在庫情報をタブレット端末に入力することで、消化取引を含め本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする「店頭情報管理機能」も備えた。

 これらの機能を利用することにより、店舗での正確な在庫情報に基づいた接客対応や、売れ筋商品のタイムリーな店舗間移動による在庫適正化、販売機会ロス防止などを実現するという。

 加えて、月額料金のクラウドサービスであるため、初期投資の抑制や、事業拡大に応じた柔軟なシステム拡張、費用の最適化が可能。利用にあたっては、インターネット上のN-townポータルから会員登録するだけで、サービスの契約や利用を簡単に行えるとのこと。

 なお、第1号ユーザーとなるハヤシゴは、全国の百貨店・総合スーパーなどに61の直営店を展開している企業。今回、直営店の販売員にタブレット端末を配布し、このサービスを活用して売上情報や在庫情報を店舗内で入力する。これによって、従来は各店舗から1日1回送信されるFAXをもとに、本部で行っていた入力業務が不要となるほか、本部での迅速な情報把握を実現するとした。

 また、以前は手作業で行っていた出荷振り分け業務についても、このサービスを活用して自動化することなどにより、販売管理業務に要する時間・工数を、従来比1/3程度に削減できると見込んでいる。

 価格は、1IDあたり月額1万3000円(税別)から。NECではハヤシゴへの提供実績を生かし、オーシーシーをはじめとした販売店と連携してサービスの拡販を図る考えで、今後3年間で1000社への提供を見込む。さらに今後は、日報機能などの追加を予定しているとのこと。

石井 一志