ニュース

富士通、Dynamics AXベースで海外拠点のERP導入を支援する業種向けソリューション

クラウド環境も利用可能

 富士通株式会社は24日、海外拠点へのERPシステム導入の迅速化と低価格化を実現するソリューション「FUJITSU 業種ソリューション for Microsoft Dynamics AX」を発表した。3種類のメニューを同日より順次提供開始する。なお新サービスは、オンプレミスのほか、Microsoft Azureの最新機能を利用可能なクラウドサービス「FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure」上で展開できるという。

 今回提供する「FUJITSU 業種ソリューション for Microsoft Dynamics AX」は、日本マイクロソフトのグローバル統合ERPソフトウェア「Microsoft Dynamics AX」を利用し、海外拠点でニーズの高い業種・業務に対応したもの。「販社・サービス会社ソリューション」「コスト管理・分析ソリューション」「自動車サプライヤソリューション」の3種類を用意した。

 このうち「販社・サービス会社ソリューション」は、富士通の海外展開ノウハウをもとに、各国のローカライズに対応する業務のプロセスを実装し、海外販社や海外でのサービス展開を請け負う会社向けのソリューション。海外拠点の商談活動、プロジェクト管理、販売活動の効率化を実現するという。

 2つ目の「コスト管理・分析ソリューション」では、経営品質の向上に向け、予算、実績、シミュレーション情報を一元的に管理し、経営分析や損益管理に有効な情報を提供。国内外のプロセス産業に向け、精緻な原価管理ときめ細やかな損益管理業務を実現するとした。

 最後の「自動車サプライヤソリューション」では、自動車サプライヤが自動車メーカーとの取引する際に必要となる、受注取り込み、生産計画、出荷計画、出荷検収、支給管理といった受注・出荷連携機能を提供する。

 なお各ソリューションは、オンプレミスのほかFUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure上で提供され、富士通独自のサポートサービスやソフトウェアサービス、統合監視・運用サービスといった付加価値サービスもあせて利用可能。また、オンプレミスやプライベートクラウドで構築された日本本社の基幹システムと組み合わせ、ハイブリッド構成で利用することもできる。

 また、これらのソリューションは、日本だけでなく、シンガポール、タイの現地の富士通グループからも提供されるので、アジア地域でも安心して現地サービスが受けられるとのこと。加えて、シンガポールのデータセンター環境「FUJITSU Cloud IaaS Private Hosted LCP」のクラウド基盤も利用できる。

石井 一志