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F5ジャパンがクラウドサービス「Silverline」開始、第1弾は「DDoS対策」

カール・トリーブス氏

 F5ネットワークスジャパン株式会社(F5ジャパン)は25日、クラウドサービス群「F5 Silverline」を発表した。第1弾として、DDoS攻撃対策の「F5 Silverline DDoS Protection」を提供する。

 F5 Silverlineは、F5クラウドによるサービス提供プラットフォーム。オンプレミスとクラウドを組み合わせ、最適な形態でアプリケーションサービスを提供するという。第1弾はDDoS攻撃対策。2014年にF5が買収したdefense.netの技術に基づいた「F5 Silverline DDoS Protection」だ。

 登壇したF5 エグゼクティブバイスプレジデント プロダクトディベロップメント兼CTOのカール・トリーブス氏はセキュリティ脅威の現状をスライドで示し、「商用インフラに普及する10Gbpsインターフェイスが攻撃にも悪用され始める。攻撃規模は2013年にくらべて平均16倍に増加し、1ユーザーへの最大の攻撃は120Gbps、攻撃時の同時接続数は最大500Gbpsにもおよぶ」と、DDoS攻撃対策の重要性を訴える。

セキュリティ脅威の現状

 「F5 Silverline DDoS Protection」では、トラフィックを「スクラビングセンター」を経由させ、攻撃を洗浄し、正常なものだけをユーザー環境に届ける。

F5 Silverlineの概要

 ライセンス体系は「Always On(常時監視・防御)」と「Always Available(有事防御)」の2種類。前者はトラフィックを常時スクラビングセンター経由で転送するもので、後者はDDoS攻撃が確認された際にトラフィックをスクラビング・センター経由の流れに切り替えるもの。年間契約となり、トラフィック量(総量/攻撃トラフィック量)に応じて価格設定となる。

 4月にはクラウド型WAFサービスも提供する予定だ。スクラビングセンターを活用した同様の仕組みで、DDoS攻撃とさらに上位レイヤを対象とするアプリケーション攻撃も一貫して保護することが可能となる。

川島 弘之