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宮崎・日南市、クラウドワーキングで月収20万円を得られる市民育成へ

地方の就労支援でクラウドワークスと官民連携

 宮崎県日南市と株式会社クラウドワークスは22日、クラウドソーシングを活用して月20万円以上の収入を得られる日南市民の育成をめざした官民協働プロジェクトを開始した。

 プロジェクトの参加希望者を宮崎県日南市が募集し、クラウドワークスがクラウドソーシングで効果的に仕事を受注するためのノウハウを提供する。現地でのサポートは、一般社団法人クラウドソーシング協会による認定アドバイザー制度で認定を受けたBRING株式会社が実施する。

 公募期間は1月22日~2月6日。募集人数は3名。応募条件は日南市在住、週30時間程度在宅で作業が可能、PCとタイピング速度などのPCスキル、Illustrator/Photoshopなどデザイン系ソフトのスキルを有する人。応募方法は、2月6日までに日南商工観光課マーケティング推進室あてに履歴書、職務経歴書(様式は自由)をデータで送付すること。

 なお、クラウドワークスは2014年7月に地方でのクラウドソーシング活用支援プログラムとして、認定アドバイザー制度「クラウドワークス・アンバサダー」を立ち上げ、認定団体と連携してクラウドソーシングの普及を促進。2014年11月1日には日南市が新設した公認コワーキングスペース「油津赤レンガ館コワーキングスペース」をアンバサダーとして認定し、シートを無料で利用できるサービス「クラウドワーカーズシート」などを通じて、地域活性化に取り組んでいる。今回の取り組みはこの発展形。

 日南市では、2040年の20~39際女性の推計人口は2010年比で57.1%に減少すると推測されており、人口の地域定着の促進が急務になっている。日南市ではその具体策として、クラウドワーキングに期待を寄せており、実際に南郷漁協に所属するカツオ漁船「18号青龍丸」「第五青龍丸」が水産物のブランド確立を目指したロゴデザインを募集するなど、地域の企業・団体によるクラウドソーシング活用も進んでいるという。

 両者は今回の取り組みを、地方でのクラウドワーキングのモデルケースにすることをめざすとともに、地方在住者がクラウドワーキングに取り組む上での課題を改めて吸い上げ、地方創生政策の具体策として推進するための知見獲得をめざすとしている。

川島 弘之