ニュース

インフォア、主要ERPのクラウド版とクラウドへの移行プログラムを提供

 インフォアジャパン株式会社(以下、インフォア)は25日、日本市場において、「Infor LN」「Infor M3」「Infor SyteLine」といった自社の主要ERP製品を、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービス上で提供開始すると発表した。また、これに伴い、オンプレミス環境の既存ERPをこれらのクラウドERPへと移行する「Infor UpgradeX」プログラムも提供開始する。

 インフォアでは、業種特化のSaaS型クラウドERP「ソリューションスイート」を、自動車業界向けに先行提供しているが、今回から、主要ERPのクラウド版提供も開始する。あわせて、オンプレミスからクラウドへと移行するInfor UpgradeXを提供開始したことで、オンプレミスとクラウドでそれぞれ異なる製品を提供する多くのベンダーとは異なり、企業のさまざまなニーズに応えるクラウドERPを実現するという。

 Infor UpgradeXを利用すると、業種別機能に強みを持つインフォアの各オンプレミスERPの資産を、直接クラウド上に移行可能。インフォアがユーザー企業に代わって、クラウド上のシステム管理やサポート、トレーニング、最新版へのアップグレードを継続的に行うため、システムの保有コスト削減や、サービス中断時間の短縮によるディザスタリカバリを実現するとした。

 またクラウド版の各ERPは、最新のInfor 10xバージョンに対応しているため、企業はこれまでの独自のカスタマイズをしたシステムに代わり、最新の業種別の機能や分析機能をすぐに利用できるとしている。

 なお、クラウド版の各ERPはサブスクリプションモデルで提供され、最小機能での参考価格は、1ユーザーあたり月額約1万3000円(税別)から。インフォアでは、主要ERPのクラウド版やInfor UpgradeXによる既存ERPからのクラウド移行、ソリューションスイートなどにより、2015年度から2016年度にかけて、全売上高に占めるクラウド関連の売り上げを25%にすることを目標としている。

石井 一志