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ウェアラブル端末のアプリ開発環境「Salesforce Wear」、エコシステム拡大中

 株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)は5日、ウェアラブル端末向けの業務アプリを開発するPaaS「Salesforce Wear」の新規パートナーを紹介し、エコシステムが継続的に成長していると発表した。

 Salesforce Wearは、Salesforce1を基盤としたウェアラブル端末アプリを開発するためのPaaSサービス。「Android Wear」搭載製品や「Google Glass」をはじめ、「Myo」「Mymi」「Samsung Gear II」などさまざまなウェアラブル端末をサポートし、それらに対応するアプリの開発を可能としている。

 今回は新たに「Epson Moverio(スマートグラス)」「Jawbone UP(フィットネストラッカー)」「Meta Glasses(3Dスマートグラス)」「Oculus Rift(仮想現実ヘッドセット)」へとサポート範囲を広げた。

 Salesforce Wearアプリのエコシステムは多くのISVで構成され、多様な業種へ複数のデバイスをサポートするアプリの開発が急ピッチで進められている。現時点でもAppExchangeでは、次のような企業のSalesforce Wearアプリが利用可能となっている。

企業名概要
2Lemety高齢患者もウェアラブルデバイス(SaletyCare)の画面上をすワイプするだけでいつでもヘルプが呼べる
Alpine Metrics無償アプリ「Intelligent Forecasting」によって、営業担当者はウェアラブルデバイスで重要なトレンドへ迅速にアクセスし、ビジネスで何が起こっているのかを把握。商談の優先度をリアルタイムに判断できるようになる
Brivo LabsID管理アクセス管理アプリ「NthID」とウェアラブル端末「Nymi」により、個人の心臓律動(人ごとに異なる固有特性)を使用して、PCや物理的スペースへの認証を行う
Etherios同社のアプリによって、オンライン体重計、血圧計、パルスオキシメーターを通じて患者が退院した後もその健康状態をリアルタイムにモニタリングできる
FacialNetworkHospitallityIDアプリによって、カスタマサービス担当者はスマートグラスを通じて顧客を迅速に識別できる。Salesforce1とも連携し、顧客の特性や趣向に関する情報にも同時にアクセスし、より質の高いサービスが可能となる

 Salesforce Wear Developer Packは一般提供が開始されており、Salesforce CRMおよびForce.com Platformのすべてのユーザーライセンスに含まれている。

 セールスフォースではこうした取り組みを通じて、今後もSalesforce1 Platform を基盤に構築された企業向けウェラブルの普及を強力に後押しするとしている。

川島 弘之